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ロシアからのシグナル

  • 2018年10月19日

 懸念が徐々に広がっていきます。

 プーチン大統領が18日に、ロシア南部のソチで開かれた内外有識者の会議で、改めて日ロ間の領土問題に言及し、「平和条約締結による信頼関係の醸成が不可欠であり、条約締結後に領土交渉を続けることは拒否しない」、「しかし、安陪首相は自分の考えを持っており、それは、領土問題を解決してから平和条約について協議するというもの」、「それでは70年前から足踏み状態が今後も続き、終わりが見えない。」、「共同経済活動はアイディアは良いが、非常に控えめで問題が有る」などと話しました。

 先の東方経済フォーラムでの唐突な発言に対し、その後、安倍晋三氏が拒否を示したことはこれで分かりますが、プーチン大統領側から見れば経済共同活動の評価も低く、さらに、平和友好条約と領土問題の協議に関し、その順番はお互いに真っ向から対立する見解を有しており、このままでは、プーチン大統領の言う70年間足踏み状態が、今後も先の見えない迷路となってしまうのではないかと思います。

 ウラジミールとは22回も会談をしており、信頼関係は築いていると豪語していた安倍晋三氏は、このまま解決策を持たない交渉を何時までも続けるつもりなのか。

 その間に、ロシアは北方4島に軍事施設を配備し、当該地付近で意図的に軍事訓練を重ねています。

 米国にもいい顔をし、ロシアにもいい顔を見せるなどの曖昧な外交を続けるのではなく、日本としての独自の外交を展開し、北方領土の帰属への道筋を付けなければなりません。

 そしてロシアは、そのシグナルを盛んに投げかけています。


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