不信任決議案
- 2022年06月10日
来週に会期末を迎える通常国会で、立憲民主党が岸田文雄内閣と細田博之衆議院議長の不信任決議案を提出した事に対して、与党は別にしても野党と言われている日本維新の会や国民民主党などが不信任案を提出した立憲民主党を批判し、あまつさえ決議案に反対(日本維新の会は、議長の不信任決議案には退席)の態度を明らかにしたことは、「既に野党としての立ち位置にはあらず」ということを改めて表明したことになります。
こんなふうに言うと、野党だからといって必ず内閣不信任決議案に賛成しなければならないものでは無い」と反論される方もおられると思います。
まさしく、是々非々で対処する事を否定しているわけではありません。
与党の提出する政策が良いものであれば、野党であろうと賛成をするのは当然です。
しかし、岸田内閣は22年度予算が成立した後に2兆7,000億円もの補正予算を提案、その内、1兆5,000億円が政府の思いのままに国会の承認を得ないで支出することが出来る予備費への積み増し、残りの1兆2,000億円は、ほぼ、9月までのガソリン高騰対策として石油元売り企業への支援に割かれています。
長引くコロナウィルス感染症の影響を受けた事業者への事業継続支援や、GOTO等の誘客支援も含まれますが、物価高騰で冷え切った消費への対策や国民への分配政策には微塵も触れていませんし、円安や金利に対する日銀と政府の考えは、まったく無為無策と言わざるを得ませんし、併せて、防衛費についてはご存じの通りで、5年間で約6兆円も増額する方針を示しています。
岸田内閣にこのまま日本を任せて良いのかを真剣に考えれば、国会として不信任を突きつけるのは当然だと思います。
また、細田議長については、「10増10減」、「議員報酬100万円」、など、議長として発言をすべきものではありません。
議長・副議長は国会を代表する立場であると供に、言論の府である国会のスムーズな運営に資することが重要な任務です。
それを逸脱した発言は当然議長としての資質を問われる問題ですし、その他にも女性記者などに対するセクハラ発言及び行為、地元では選挙違反まがいの金銭支払いなど、その資質を問われる言動は枚挙に暇がありません。
この間、自ら議長としての資質が無いことを露呈してしまったのですから、細田氏もその任にあらずではないでしょうか。
そのことに問題意識も持たず、野党を名乗りながらこのお二人を信任されたのですから、もはや何をか言わんやです。参院選前に早く与党に鞍替えをした方が有権者にとってわかりやすいのではないでしょうか。