不備だらけの避難計画
- 2017年08月19日
北朝鮮の弾道ミサイルが中国地方と四国の上空を通過する事に備え、関係9県で実施された「全国瞬時警報システム(Jアラート)訓練で、なんと機器が正常に操作されなかった事が明らかになりました。
岡山県、島根県ではメール文字が「文字化け」、広島県では防災メールが登録者に届かない、家庭用端末に音声伝達が出来ない、徳島県・鳥取県では屋外の防災無線放送が流れない等の不都合が相次ぎ、Jアラートがその役目を果たすことが出来ませんでした。
何とお粗末なことか、これまでも訓練を行う度にJアラートの不具合が発生し、その原因も定かでは有りません。
仮にこのJアラートが正常に作動しても、国が示している避難は、近くの建物や地下への避難、頭を抑えて物陰に隠れるなど、稚拙な、そして効果が無いに等しい避難方法しか提示されていません。
ミサイルは発射されてから数分で頭上を通過します。
国がミサイル発射の情報を米国から知らされ、NSC(国家安全保障会議)を開催して、国民に避難指示が発せられるまでの間にミサイルは頭上を通過すると言うことです。
避難訓練にどれほどに意味が有るのでしょう。
この時には、国民だけではなく常に運行している航空機、船舶、新幹線やJR、トラック・バス・自家用車等の各交通網はどのようにするのかなど、何も知らされておりません。
Jアラート、更に緊急時避難の有りようについて、子供だましみたいな方策ではなく、実効性のある内容を国民に示すべきです。