不可解な同意
- 2017年11月12日
懸案だったTPPが大筋合意をしたようです。
この「大筋合意」とはいったいどのような意味合いなのか、まったく理解が出来ません。
EU・EPの交渉時にも同じく「大筋合意」という言葉が使われました。
辞書によると
大筋=だいたい、基本的な、あらまし、大略、→類語=概略、概要、大要、→関連語= 概括、粗筋
となっています。
辞書をそのまま当てはめて考えると、「だいたいは合意したけれども、具体的には何も決まっていない」とでも解釈すればよいのでしょうか。
それを物語るように、今回のTPPでは首脳会合も開けないままとなっており、各国の思惑を得意の「忖度」で「玉虫色」にしてしまった茂木経産大臣の「うやむや」だけが伝わってきます。
この連携協定は、米国のトランプが離脱を決めてから、その意義さえも薄れたものとなっています。
にも関わらず、日本は農産物と酪農をTPPとEU・EPAに生け贄として差し出し、国内食糧自給率を引き下げてまでも合意しようと躍起になっています。
すでに、自動車の輸出で外貨を稼ごうとした思惑は米国の離脱ではじけ、「包括的および先進的な環太平洋連携協定」はすっかり姿を変えてしまいました。
この期におよんでも、日本は米国が参加した場合を想定して凍結項目まで作り上げ、TPP11の各国に理解を求めるなど、ここでも「いつまで待っても来るはずのない」ご主人様を待っているという卑屈な態度です。