不安な年金支給
- 2016年09月20日
年金額が減額になっていることで訴訟が起きはじめています。
年金給付額は、13年から3年かけて減額が決定し、併せて物価変動の影響に合わせて給付額が決まることから、Wパンチとなっています。
物価は日銀の黒田総裁が胸を叩いて2%アップと言い続けていましたが、それもギブアップで、「その内何とかなるだろう」的に開き直ってしまいました。
そして政策的減額、物価スライドでの減額という困った結果となっています。
政府は2025年までに厚生年金支給年齢を65歳にすることにしていますが、来年の見直しでは67歳というプランも出ていると言われています。
さらに再就職した場合、一定の収入があると年金額が減額されてしまいます。
その基準は、①60歳~64歳までだと、月額28万円以上、②65歳以上だと47万円以上で、具体的な計算は、①の場合「(年金月額+賃金-28万円)×50%」ですから、年金月額が16万円、賃金が17万円の場合「(16万円+17万円-28万円)×50%=2万5千円」ということで2万5千円が年金から減額になります。
賃金には、ボーナスも12分割されて含まれますから、更に減額になるという、働けば働くほど年金は減額されることになります。
政府は、国民皆年金制度を維持するために、年金受給資格、いわゆる掛け金の納付期間を10年に短縮することも決定しました。
一方、年金資金運用機構は国債運用を減らし、株式運用の比率を高めましたが、10兆円以上の穴を開けています。
支給年齢を67歳にする見直しも検討されていると言いましたが、その内、「高齢者も元気で働きましょう。そして納付は75歳まで、支給は80歳から」なんていうことも冗談ではなくなってしまうかもしれません。