不安な新幹線効果
- 2014年03月15日
JR北海道野島社長が退任の挨拶で、開業予定の北海道新幹線の車両について、2月に4編成40両を発注し、年内に納入が始まり試運転も開始すると発表しました。
事故続きの暗い話題ばかりのJR北海道でしたが、ここに来て明るい兆しも見えてきました。
しかし、この発表を聞いて心配なことが三つばかり浮かんで来ました。
一つ目は、新幹線を迎える新函館駅です。
新幹線が入ってくるホームの同じフロアーに、函館までのアクセス列車が待っていることになりますが、この車両はたったの3両編成であるということです。
発注した新幹線は1編成10両となっていますが、待ち受けるアクセス列車は3両編成では、物理的に来道客をさばききれないということになります。
例え、7両編成であって乗客の半分が函館に向かう事になっても、アクセス列車が3両では話になりません。
二つ目は、それまでに今の函館~札幌間の北斗、スーパー北斗が元通りのダイヤになるのか、スピードは回復するのかです。
3月15日から新ダイヤとなりましたが、弱冠発着時間がスライドしましたが、総体的には何も変わっておりません。
今でも、乗客に不便を強いているにも関わらず、期待して新しい新幹線で北海道に来られた方々をがっかりさせるのではと危惧します。
三つ目は、大事な開業後のキャンペーンが充分にできないということです。
JR北海道は、開業年次の28年度ディステネィーション・キャンペーン(DC)を断念しました。
DCは、JR6社が、毎年一箇所のJR管内を重点的にキャンペーンするもので、28年度は北海道新幹線が開業となることから、当然JR北海道を重点にキャンペーンすることは他のJR各社も想定していたものと思いますが、一連の不祥事からJR北海道は自ら辞退することにしたようです。
事は、北海道1社の問題ではなく、北海道新幹線元年の道内観光に冷や水を浴びせることになります。
こんな事で、新幹線新時代は北海道に恩恵を及ぼすことが出来るのでしょうか。
全てはJR北海道の新経営陣にかかっています。