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不正署名の全容

  • 2021年02月17日

 2月12日のブログで、「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」に関わり、主催した愛知県大村知事に対して「リコール請求署名運動」が行われましたが、その署名約43万人分のうち約83%に不正があることを記載し、この署名を主導的行ってきた高須クリニックの高須克弥院長と河村たかし名古屋市長が何らかの関与をしていたのではないかと疑問を呈してきましたが、その全容に繋がる事実が徐々に明らかになりました。

 高須氏が主導する署名運動を担ってきた事務局(事務局長:田中孝博氏・日本維新の会の次期衆議選公認候補予定者)が、応援をしたいと連絡をしてきた広告関連会社の幹部に指示し、広告会社の下請け会社が人材派遣会社を通じてアルバイトを募集、昨年10月中旬から佐賀市内にある貸し会議室に集めて作業を行った事などを、中日新聞と西日本新聞が、関わったアルバイトの方々の証言としてスクープしました。

 その内容は、

・時給950円で交通費500円、名前や生年月日が載った名簿を渡され、高須克弥院長

 と河村たかし市長の写真が載った署名用紙に書き写した。

・会議室には若者から高齢者まで男女数十名で満員状態。作業中は携帯電話をポリ袋にし

 まって取り出さないように指示された。

・誰かが勤務を終えて退室するとすぐに他の人が訪れ、部屋は常にアルバイトで満室だっ

 た。「ものすごく好条件だと感じた。」

・署名簿は1枚につき10人分の署名欄があるが、スタッフは「全部埋まっているのと不

 自然なので7人分ほど書いたら次の用紙に記入を」と注意した。

 などなど。

 選管に届けられた署名簿は、まさに7名分や8名分で止めてありそれが数十、数百枚と連続しており、証言と符合していました。

 問題は、大量のアルバイトへの賃金と会議室借り上げ料の資金がどのようにして用意されていたのか。そして、署名偽造の基になった名簿はどのようにして用意されたのかということです。

 前者は、高須院長がクラウドファンティングを行っていましたから、この募金が使用されていたとすれば、寄付者は意図しない犯罪のために募金が使用されたことになり、高須氏は取り返しの付かない裏切り行為を行っていたことになります。

 後者は、名簿には既に死亡していた人や転居した人も含まれており、古い名簿や何らかの団体の名簿が流出した可能性があります。この名簿は、2010年の名古屋市議会解散を求めるリコール署名の名簿が何らかの形で流用された疑いがあるようです。

 当時のリコール運動を主導していたのが河村たかし市長で、このデーターが電子データーで外部に流出した疑いがあると2011年4月に日経新聞が報じた事がありました。

 高須氏も河村氏も否定をしていますが、どう考えても黒に近いグレーだと思います。

 表現の自由を蔑ろにし、歴史を平気で修正する事を厭わない方々の往生際の悪さ。

 愛知県選管は、大村知事の名誉も含め地方自治法を平気で踏みにじる一派に、刑事告発できっちりと落とし前をつけてほしいと思います。


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