中国依存の日本
- 2020年02月10日
コロナウィルスの感染が日を追うごとに激しくなってきています。
テレビやマスコミが流す感染者数も死亡者数も日々更新され、世界中に不安が渦巻いています。
土曜日に医療関係の方々と地域医療に関する意見交換を行いましたが、そこでも医療従事者が使用するマスクや手術時に使用するサージカルマスク・消毒薬の在庫切れの心配の声が出されました。
公立病院などは日頃から経営が厳しく、基本的に在庫を抱え込まないことにしていますが、今回はそれが裏目に出てしまった感じです。
医療器具や機材を扱うメーカーや問屋では需要の多いところへ商品を流しますから、病医院で在庫が切れてもすぐに供給できる状況にないようです。
医療機関のマスクは使い捨てとなっている事から、総合病院などは大量に必要ですが、このマスクも生産されているのは人件費の安い中国が中心となっています。
世界の工場と言われてきた中国では、コロナウィルスの影響で工場が稼働していない場合が多く、世界中のサプライチェーン(部品供給網)に大きな打撃となっています。
とりわけ自動車関係の部品供給がままならず、ホンダやトヨタなどは車の生産に支障が出ており、年間製造台数の大幅減が想定され、これは、日本の経済においても大きな打撃となります。
また、中国からの観光客の激減が各地の観光地を直撃し、ホテルや観光関連産業は春からゴールデンウィークにかけての入込みの目処が立っていません。
さらに日本は、食糧自給率は37%(18年度)で、世界で第1位の農産物純輸入国と言われており、穀類は米国、カナダ、オーストラリア等から、そして野菜の多くは中国からの輸入で賄われ、生鮮・冷凍など155万3000t(18年度)が輸入されています。
これは、日本の野菜総輸入量約300万tの5割を超えています。
中国からの食料品輸入に影響が出ないのかも大きな関心事です。
今回のウィルス感染で、日本では様々なものが中国に依存しているということを改めて知らされているようです。