主体性のない知事
- 2016年12月06日
北海道議会の一般質問が今日で終了しました。
この第4回定例会は、ご存じの通りJR北海道が赤字路線の廃止を発表、その廃止路線が、全道の鉄道網の約半分にも及ぶことから、代表格質問、一般質問においてもこの問題を取り上げ、まさしくJR議会となりました。
JR北海道は、廃止対象路線沿線自治体に対し、協議会の設置を要望、そして、この協議会の場に出席を求めていますが、沿線自治体の首長は、単独での話し合いを拒否し、全ての関係自治体と道も出席した協議の場を求めています。
それらの事を背景にした本会議でしたが、高橋はるみ知事は「路線廃止については慎重に検討すべき」とか「JR北海道の赤字については国にお願いする」などと答え、道が主体的に関与することを暗に避けているような答弁に終始しています。
質問で明らかになったのは、このような深刻で重大な問題でありながら、道は関係自治体との話し合いを、これまで行ってこなかったという事実です。
全く他人事でしか有りませんでした。
我が会派の代表格質問において、やっと「関係自治体と道との話し合いを今後行っていく」ということを答えました。
話し合いに入れば「金」を出さなければならないと知事が考えていることは明白です。
国からは「北海道がどうしようとしているのか明らかでない」と言われていますが、肝心の北海道は自分の考えを持たず知事の諮問機関である有識者による「北海道総合交通検討協議会」内にワーキングチームを作り、そこに丸投げをしています。
民進党北海道3区の荒井 聡衆議院議員が委員会において国交大臣への質問を行い「北海道がこの問題に対し考え方を明らかにすれば、国交省としても協議の場に参加する」という主旨の答弁を引き出しました。
いづれにしても、北海道、なかんずく知事がどうしようと考えるかによって、北海道の鉄路の明日が決まっていくのです。