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予算成立に縛られるな(ブログ3498)

  • 2024年03月01日

 国会では政倫審に岸田首相が出席し、野党側の質疑に答える事になりましたが、案の定、予算委員会の域を出ることは無く、全く開催の意味を見いだすことが出来ませんでした。

 そもそも、裏金問題は安倍派と二階派に所属している議員の問題で、解散した岸田派の前会長である岸田氏が答える立場と言えば、自民党の総裁としての責任くらいなのですから、本来の事件の全容を明らかにすることとは別の問題だと思います。

 今日から始まった安倍派の歴代事務総長経験者の西村氏や松野氏も「派閥の会計には一切関わっていない」と関与を否定しています。国民にとっては全く不毛な時間でした。

 自民党とすれば、政倫審に出席したことで、野党の求めには応じたので、国会を正常化すべきだと思っているかも知れませんが、国民は納得していません。

 これだけ大きな問題となり、裏金受領の議員自らの選挙区の支持者も注目している政倫審。今回の政倫審は、自民党の裏金を受けた議員にとってはありがたい弁明の場と受け止めることが出来ないのでしょうか。

 そう受け取れば、当然、公開の場で国民に向けて自ら受け取った裏金についての認識を説明し、しっかりと国民にお詫びをした後に所得の修正申告を行い、1納税者として税金を支払う義務を果たすべきだと思います。

 そのことを踏まえ、政治資金規正法の改正に積極的に関与し、全ての政治資金パーティーは廃止することを国民に約束すべきです。しかし、これも「魚屋さんに白菜を求めるようなもの」なのでしょうか。

 自民党は、全ての関与者が「火の粉をかぶりたくない」という自己保身に走り、結果、今日に至っても政倫審に出席する議員の数は増えておりません。

 こうなったら、野党は政倫審では無く、参考人招致でも無く、一気に証人喚問まで要求すべきですし、国民はそのことに異を唱えるどころか大賛成ではないでしょうか。

 ここは野党の正念場で、国民の支持を背に受けて全容解明に向けて力を尽くすべきです。

 そのことによって新年度予算が遅れても、問題をうやむやにされるよりはましです。

 今回の事案で、旧来依然とした金権政治にくさびを打たなければ、またぞろ形を変えて同じ事が繰り返されます。そのことは歴史が証明しています。

 それと、もう一つ。

 今回の新年度予算は、様々な問題点を内包していますが、そのことについて岸田氏の口から何の説明もありません。異次元の子育て支援によって社会保障の負担が重くのしかかること、43兆円の防衛費の内訳、イギリス・イタリアとの新型戦闘機の開発の是非、能登半島地震と原発依存、農業基本法改正等々、課題は山積です。

 これらの議論を行わないで新年度予算が成立するなど、考えられません。

 まずは、新年度の必要経費について暫定予算を編成し、本予算の議論をしっかりと進めるべきです。


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