五輪疑惑
- 2016年06月08日
全てが参議院選挙が終わってからなのか、とにかく都合の悪いことはなるべく「頬被り」をし、それでも、国民が忘れていないのであれば、選挙への影響を避けて参議院選挙後に先送りするというのが、安倍晋三の考えのようです。
その一つに東京五輪に関わるJOCの「裏金疑惑」があります。
五輪憲章には「五輪開催に関連したいかなる性質の報酬、手数料、手当、サービスを間接的にも直接的にも受領、提供してはならない」とあり、違反した場合は、開催の取り消しということも含まれています。
馳文科相はこの裏金問題について「ロビー活動を展開するため、より核心に触れる情報が必要だった」と、あたかもそのためにカネが必要だったとでもいうような発言をしています。
五輪開催を決定してもらうために、決定権のある関係者に間接的でもカネを渡すことを「ワイロ」と呼ぶことは、文科相でなくても中学生でも判ることです。
従って、フランスの検察が捜査をしているのであって、火の無いところには煙は立たないのです。
テレビの報道では、民進党の調査に対し、JOCの平 真 事務局長が泣きべそをかきながら「裏金という文字を消して下さい」、「裏金じゃないんです~」と言っていましたが、素性も明らかではないコンサルタントに2億2,000万円を払い、そのカネが五輪のドーピングに関わり多額の金銭を授受していたパパマッサタ・ディアク氏に渡ったと言う、事件の真相を早急に明らかにすべきです。
JOCは第三者委員会(最近は猫も杓子も都合が悪いことは第三者委員会)を発足させ1ヶ月を目途に報告するとしていましたが、今は「期限についてはいつになるか言えない」と開き直っています。
国立競技場の設計から始まり、エンブレム、聖火台、アバウトな開催費経常など、これほど問題のあるスポーツ大会は前代未聞です。
先のIOC会議において、この問題は議題にならなかったと報道されていますが、フランスの検察が疑惑を明らかにしたら、そして五輪開催が危ぶまれたら、一体誰が責任を取るのでしょうか。
これまでのように責任のたらい回しで、結局うやむやになるのであれば、五輪にとって大きな汚点となってしまいます。