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五輪誘致の行方は

  • 2022年09月10日

 JOCの山下会長と札幌の秋元市長が、2030年札幌冬季オリパラ誘致に向けて宣誓文を公表しました。

 今、宣誓文を発表することが、なんの意味を持つのでしょうか。

 新聞に報道されている宣誓文のポイントを見ますと、

◆東京五輪をめぐる汚職事件は札幌招致と直接関係は無いが、五輪イメージが大きく損な

 われた。

◆運営面における改革に取り組み、透明性・公正性を示していくことが必要。

◆組織委理事会の役割、利益相反取引の管理、マーケティング事業における広告代理店の

 役割などについて検討する。

◆札幌招致が成功した場合、より具体的な対応策を検討。

 などとなっています。

 東京五輪は、金にまみれて未だに髙橋組織委理事による汚職事件の全容も明らかになっておらず、組織委森会長までAOKIから200万円を受領、さらにKADOKAWAルートにも口出しして講談社を閉め出すなど、関係者はその権力を最大限に利用して甘い汁を吸っています。

 五輪は、ロサンゼルス大会から「商業主義」となりました。

 4年に1回のスポーツイベントは、世界中を巻き込む最大のイベントで、これまでもあったように招致段階からお金が動き、このイベントに群がるマスコミを含めた、あらゆる業界の格好の餌食、4年に一度の大晩餐会となってしまいました。

 アマチュア精神から脱却した段階で、裏でも表でも五輪マネーが空から降ってきます。

 まるで新日本プロレスのオカダカズチカ選手の「レインメーカー」のようです。

 今回の東京オリパラで、JOCの山下会長はなんお役目を果たしたのでしょうか、ただ柔道の英雄として会長の椅子に座っていただけではないのですか。

 山下氏はいい人です。政界や財界の扱いやすい、いい人なのです。

 したがって、世界を相手とする大イベントを仕切るだけの実力が山下氏にあるとは思えませんし、JOCや組織委の改革が出来るとも思えません。

 山下氏がJOCの会長として存在感を示すのならば、JOCの名において今回の東京オリパラに関わる事件の徹底的な調査と、経費の全体像を明らかにすべきではないでしょうか。それが先決でしょう。その事をうやむやにしながら、今度は札幌ですか。

 先般も、二人揃ってわざわざバッハ会長へ挨拶するためにスイスのローザンヌにあるIOC本部を訪ねようとしましたが、バッハ会長側からキャンセルされました。コケにされたのです。東京の時と同じで、権限を振りかざし、手土産の中身を皮算用している姿が思い浮かびます。

 今日は、IOCが2030年の冬季五輪の開催都市決定を来年の秋に持ち越したという報道がありました。

 年内に札幌決定を勝ち取り、来年4月のに市長選挙に弾みを付けたかった秋元市長には、寝耳に水の情報だったと思います。

 何が何でも招致を成功させたい秋元市長は、政治生命をかけているのでしょうか。

 決定を延期して、思わせぶりをしているバッハ一家はJOCと札幌市を焦らせて何をおねだりするのでしょうか。山下会長と秋元市長、お二人はバッハ一家の手の上に乗せられていることに気がつくべきです。


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