人口減少(ブログ3191)
- 2023年04月18日
人口減少は、国政においても地方自治体においても、何とか歯止めをかけなければ衰退してしまうという大きな問題だけに、1丁目1番地の政策課題です。
しかし、政府はこの問題について何の成果も上げられずに今を迎えています。
無論、地方自治体もその通りです。
人口減少は少子化対策だけではありません。国民や市民生活のための総合的な政策が必要です。
それは、教育・産業・経済・医療・福祉・環境など、ほぼ全ての行政に関連することだからです。これらについて不安を感じなければ人口は自ずと維持することが出来ると思います。
人は、現在や将来について常に不安を抱いているものです。そうで無い方もおられるかも知れませんが、その方は幸せなのでしょう。
人生の各ステージでの不安は、卒業後ものしかかる教育費用の返済、就職は正規か非正規か、収入はどのくらいか、結婚は出来るのか、結婚しても子どもに対する責任を果たせるのか、退職後の生活は、高齢者となっても尊厳のある生活が確保されるのかなどの不安が解消されれば、望む方は結婚し、子どもをもうけて家庭を営み、望まない方は自分の人生を楽しむ余裕を持ち、高齢になっても安心して過ごし、子どもや孫達も将来に不安を抱くこと無く人の営みは繰り返されるでしょう。
しかし、今の社会はその真逆の世界のように思われます。
子どものうちから格差に晒され、塾に行くことも出来ず、就職で正規・非正規に振り分けられ、収入は年収200万円以下、恋愛さえ遠くの物語で、結婚しても夫婦供稼ぎでカツカツの生活、生まれた子どもも学童保育や塾には行けないことあり、学力の格差は生涯の格差に繋がり、社会保障は切り捨てられて年金は下げられ、介護は自己負担が増大する、安全保障の危機が叫ばれ戦争が起きかねない、その場合は徴兵されることも想定される。
人口減少を止めるには、全ての政策を横断的に屈指し、不安を取り除くこと以外に無いと思います。そのためには、実行できる政策から具体的に実施し、国民に可視化していくことが必要で、何より政府が信頼されることがその前提となってきます。
つまり、将来に対して不安が有り、それが解決しなければ人口は減少し、逆に将来に不安が無ければ自ずと人口は増えていく事になると思います。
難しい事ですが、それを行わない限り、国民は不安と不幸のなかで人生を過ごすことになり、人口減少に歯止めをかける事は出来ないと考えます。
しかし、このことを議会で取り上げても、首長がその事を理解し具体策を講じる事ができるのか。
いや、一丁目一番地である限り、議会で取り上げるべき論点です。