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今後の高校の在り方(ブログ3831)

  • 2025年02月10日

 少子化が進み、当然のごとく高校受験生も激減していますが、函館市は私学が8校もあることから、それぞれの学校法人はその生き残りに努力しています。

 このままでは、現在の8校が存続し続けるとうことは現実的では無い様な気がします。

 一方の公立高校も定員割れが顕著で、道教委は毎年の高校配置計画において、全道の公立高校の募集停止や学級減に頭を悩ませています。過疎地での高校の廃止は地域の衰退に結びつき、地域住民への説明は難航しますし、都市部では同窓会の理解を得るのにも時間がかります。しかし、私学の生徒数減の現状を考慮すれば、公立校が先行して廃校や定数減の見直しを行うのも必然ですが、本市の場合は、教育力の面で未だに公立高校は、保護者にとってその必要性が望まれています。

 さて、少子化は中学校も同様で、市内では課外授業である部活の維持が難しくなっています。運動部の場合はチームが編成しづらくなっていますし、文化部でも吹奏楽部を始め、少人数では成り立たなくなっていることから、「この学校ではこの部活を」、と言う様に担当校を指定し学校の枠を超えた課外活動制度を導入しています。

 これらの事から考えなければいけないのは、高校の私学・公立を含めた統廃合と高校の義務教育化が必要だと言うことでは無いでしょうか。

 今や、日本の高進学率はほぼ100%となっています。

 国会では、高校の授業料無償化が論議されています。そうなれば高校の義務教育化は当然の流れとなると思います。

 私学は建学の精神がありますが、もはや学校経営としてはかなり難しくなっており、普通科を維持できず、調理師やパティシエ、介護職などの職業校に近い存在となっていますが、学生を一定程度集める事が出来るのはやはり普通科の進学課程を持つ学校です。

 大学の進学率が高くなっていますが、有名大学に進学したいと考えている学生にとっても、多くの生徒の中で切磋琢磨する事が必要ですし、好きなスポーツや文化活動でレベルを上げるのも、数多くの部活仲間と優れた指導者の下でこそ結果が出てくるものだと思います。そのためにも、私学を公立化するか、私学と公立校を統合するかは個別の対応としつつ、一定の学生数を擁する学校とし、中等教育を義務教育化するべきだと思います。

 無論、職業に特化した学校も、1校に集約してそれぞれ「科」を設置して運営をする事も忘れてはいけません。

 「教育は国の礎」であり、少子化が進めば進むほど一人一人の個性を重視した教育の質の向上が求められます。

 少子化の進行と高校授業料の無償化は、これまでの教育の在り方を改革するチャンスとなると思います。一朝一夕にはいきませんが、国会での熟議を期待したいと思います。


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