低レベル廃棄物処分場(ブログ3786)
- 2024年12月26日
闇雲に原発に依存したがる政府、しかし、いつもながら先の事は後回しにしています。
今、国内原発の廃炉の予定は24機となっていますが、原発を解体した後の低レベル放射性廃棄仏の処分場が全く手立て出来ていません。
使用済み核燃料(高レベル放射性廃棄物)以外の、原発関連機器や原発建屋は放射線を帯びており、地中処分が求められています。
この「低レベル放射性廃棄物」は、
L3:金属やコンクリート等⇒浅い地中にトレンチ処分(建築物を設けないで埋め立て)。
L2:蒸気発生器、給水加熱器、キャスクや廃液等⇒浅い地中にピット処分(コンクリー
トピットなどの人口建築物を設置して埋設処分)。
L1:制御棒や原子炉内構造物⇒中深度処分(70m以深で10万年後も地下70m以深
が確保される場所に設置したコンクリート建造物内に埋設処分)。
となっています。
廃炉作業が行われている浜岡原発1・2号機から生じる廃棄物は計45万トンとされており、このうち低レベル放射性廃棄物は2万トンといわれていますが、現在までに低レベル放射性廃棄物に分類されたのは、まだ0.2トンとわずかで、原発建屋内で管理していますが、今後本格的な解体が進めば当然原発建屋も解体されることになり、地下埋設する処分場が必要となってきます。
そんな状況にありながら、国内に低レベル放射性廃棄物処分場は1つも有りません(廃炉では無く、原発運転中に発生した低レベル放射性廃棄物は、青森県六ヶ所村の施設で埋設処分している)。この廃棄物は国内処分が原則ですが、具体的な議論さえ行われていないのが実情です。
フクシマ1のデブリの回収が手探りで始まりましたが、このデブリの処分方法も決まっていませんし、高レベル放射性廃棄物最終処分場は、皆さんご存じの通りです。
つまり、原発については、デブリも高レベルも低レベルも、廃棄は全く手つかずということになりますが、トイレが無いのにナゼ飽食に走る(原発を稼働させる)のか、政府や電気事業者、経済界の説明が全くありません。ただただ、原発の再稼働という怪物に取り憑かれているのです。まさしく「今だけ、金だけ、自分だけ」で、安全や未来への責任を放棄している象徴が「原発回帰」ではないでしょうか。