住民投票を否定
- 2022年10月03日
札幌市の秋元市長が2030年冬季五輪開催について、住民の意識を知る重要な機会である住民投票を行わない考えを改めて表明しました。
IOCは五輪候補地選定の重要なファクターとして住民の賛同を求めています。
しかし、市長が投票を実施しないということは、札幌市民の賛同を得るのは難しいということを市長自ら認めたに等しいことにならないでしょうか。
今は、東京五輪組織委員会の髙橋理事による大がかりな贈収賄事件を検察が捜査しており、当該の理事は3回目の逮捕に至っていますし、今後もまだまだ五輪スポンサーに関わる事案が露呈することも懸念されています。
また、東京五輪招致の票をとりまとめるために、アフリカ選出のIOC委員に多額の賄賂を渡した疑いが持たれて辞任した、武田元組織委副会長が髙橋理事と密接な関係にある事も取り出されており、招致の段階から金まみれの東京五輪だったことに国民の五輪への熱はかなり冷めてしまいました。
その事を意識してか、バッハ会長は先月予定されていたJOC山下会長と秋元市長との面会をキャンセルし、年内とされていた五輪最有力候補地選定の時期が1年あまり先送りとなってしまいました。
誰が何と言おうと、商業化した五輪の裏には金が蠢いていますし、その旨み無くして五輪関係者もスポンサーも積極的には動きません。
ましてや札幌五輪の経費は約2,200億円と言われており、その経費はスポンサーなどで賄われ、税の投入は無いと発表していますが、東京五輪でスポンサーになった企業は、戦々恐々としているでしょうし、その中で札幌五輪のスポンサーに手を挙げる企業は希有な存在となるでしょう。
来年は札幌市長選があります。
当然、札幌五輪は争点となるでしょう。
秋元市長は、正々堂々と住民投票を行って、民意を確認するべきですし、仮に反対が多ければその民意を尊重することが、有るべき首長としての姿として有権者の心に映るのでは無いでしょうか。