何のための条例か?
- 2009年03月02日
今日の保健福祉委員会に自民党、公明党、フロンティアの各会派の共同提案による「北海道歯・口腔の健康作り8020推進条例」の提案説明があり、この条例に対し質問を行った。
この条例は、80歳になっても自分の歯が20本あり、歯の健康を維持することによって身体の健康を保つという、国の「健康日本21」を具現化するための議員提案条例である。
歯の健康については賛成であるが、この条例の大きな柱になっているのが、4歳からの保育園、幼稚園、小中学校による「集団フッ化物洗口」である。
子供たちの「う歯率(虫歯率)」が北海道は全国42位であり、そのためにフッ化物洗口が必要であるという論理から、11条に「フッ化物洗口」を学校保健計画に定め、13条に「虫歯予防フッ化物応用推進週間」を設置することによってフッ化物洗口の推進を定め、16条に議会への年次報告を求める内容となっている。
これは、道の法律である道条例で、集団フッ化物洗口を推し進めるための根拠を与えるものであり、国内においてもフッ化物洗口を規定する条例は皆無である。
フッ化物の有効性と安全性に関し、疑問を指摘する専門家が少なからず存在し、世界中で長年にわたり推進派と反対派の学者が論争してきており、賛否両論があることから、強制的にならないようにとの配慮から質疑を行ったが、やりとりでは「学校保健計画に盛り込むのも自由、フッ化物洗口を行わないのも自主的に判断できる」というもの。
今でも、学校保健計画はそれぞれの学校が作成しており、フッ化物洗口を行う場合は自主的な判断に委ねている。それでは、今までと何が違うのか?そこが判然としない。