信頼を失った厚労省
- 2019年01月13日
厚労省の劣化は、もはや組織としての体を成していないところまで転げ落ちてしまいました。
加計学園問題で、厚労省が柳瀬秘書官と加計学園関係者と面談した事実を、関係書類が無いことから、「その事実は無い」と主張、文科省が認めたのも関わらず、書類を提出しなかったことは記憶に新しいところです。
更に、働き方改革では、高度プロフェッショナル制度で、既に実施している業種の時間外勤務の調査資料が数サンプルしか抽出しておらず、実態の反映に無理がある資料を提出したことから、法案を撤回。
入管難民法改正に至っては、現在実施している外国人技能実習生の実態調査においても、年間7,000人近くが失踪や自殺をしている事を過小に評価した資料を提出し、大臣が謝罪する始末。
そして、今回の「毎月勤労統計」も東京都において3分の1の企業しか調査していない実態が15年間も続いていたことが判明、約2,000万人が対象となり、雇用保険、労災保険、休業補償など約530億円が少なく支給されている事が判りましたました。
小さな政府を目指すとして省庁を統合、厚生省と労働省が厚生労働省、建設省・運輸省と国土庁・北海道開発庁が国土交通省、文部省と科学技術庁が文部科学省、自治省・郵政省と総務庁が総務省などなど。
肥大した省と膨大な大臣権限、「大男、総身に知恵が回りかね」という川柳がありますが、もっとしっかりしていただきたいですし、また、分離することの検討も必要な時期になったのかもしれません。