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倶知安町との協議(ブログ3744)

  • 2024年11月14日

 倶知安町は道の宿泊税の定額制にこれまでも異議を唱えていました。

 倶知安町は宿泊料金の2%を徴集する定率制を既に19年から実施していました。

 実施してから5年が経過し、税収も年間約4億4,000万円にのぼり、その使途は外国人富裕層の宿泊に対する外国語表記の充実や外国語スタッフの配置、ごみの処分などの対策に充てています。

 道が宿泊税の検討を始めたのは22年からで、有識者による会議が数度開催された後の23年9月には有識者会議の答申が道になされ、その答申を元に、道の経済部内に宿泊税を具体化する責任ポジションの「観光振興監」ポストを新設して計画を検討してきました。

 そして、今年の第1回定例道議会では、観光予算の補正を巡って観光振興監が更迭されましたが、新たな振興監によって計画がまとめられ、条例案が11月25日から開催される24年第4回定例会に提出される予定となっています。

 その後、パブリックコメントを募集し、およそ1年間の周知期間を経て26年4月に施行というスケジュールを目論んでいます。

 しかし、私の感想では、これまでに開催されてきた有識者会議は、経済部の資料を中心とした経済部のリードで審議が進められ、当初から宿泊料金の額を含めた段階的定額制ありきだったと感じていますし、有識者会議のメンバーも経済界や学者など推進勢力が大勢を占め、慎重な意見を持つ有識者は消費者団体代表1人のみだったのです。

 宿泊事業者を中心に進められた各地の地域懇談会も、導入とその内容に不満を述べる意見が多かったように思います。

 つまり、道内観光客の半数を占める道民の声を聞く機会は設けられないまま、そして宿泊事業者の声も「聞き置く程度」で、宿泊税の導入が既成事実として進められてきたと考えています。

 話しを戻しますが、このような経過で進められてきた道の宿泊税ですから、既に定率制で先行している倶知安町が主張する課税方式の選択制についても「聞く耳持たず」ということなのでしょうか。

 これは、国会審議を軽視して「閣議決定」を押し通し、その負担を国民に押しつける手法と酷似しています。倶知安観光協会が町と道との協議の継続を求める要望書を提出しましたことからも、道は、真摯な話し合いの中で妥協点を見つけるべきではないでしょうか。

 仮に道の考えをごり押ししたならば、今回の宿泊税の強引なやり方は鈴木道政に禍根を残すものとなると危惧します。


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