先の見えない宿泊税(ブログ3519)
- 2024年03月21日
今日の道新に「宿泊税論議:制度の根幹練り直しを」という社説が掲載されていました。
記事の内容はまさしくその通りで、まったく生煮えの状態です。
有識者懇談会は4回目となり、座長が議論のまとめに入りましたが、その議事録によると、道内有名宿泊チェーンの代表が、「当初60億円の収入が、徴税範囲の見直しで45億円に減収になった事は認められない今後も協議が必要だ」と主張。この主張には何の根拠があるのかが定かでは無く、私も、ただ単に減収になる事への不満を言っているに過ぎないように思いましたが、座長は、「議論の場は検討するが、先ずは懇談会として一定の方向性を今回で確認したい。」とし、その根拠を明らかにさせることも有りませんでした。
また、消費者団体の代表者は、宿泊者の25%は道民であり、さらにビジネスや通院、介護など観光目的以外の宿泊者も含めると30%以上にもなることから、免税の範囲を拡大すべきと主張しました。
座長は、「条例には、5年後の見直しを書き込むことになっているが、5年にこだわらず、見直しが必要になった場合とする事も意見として加えては」との妥協案も示しました。
議事録を見ている限り、座長は事務局に気を遣っているのではと思えるほど、「まとめる」という事に固執している様に映り、議論を尽くすと言うよりも、事務局の手の中で役目だけをこなしているように思えます。
さらに、私も主張していた「修学旅行」など教育旅行の免税ですが、この間の議会論議を考慮したのか、それとも議会の意見も採り入れたというアリバイとしたいのか「修学旅行」を免税としました。
しかし、修学旅行だけです。中学生や高校生は部活で全道大会に出場することがあります。それもスポーツだけでは無く、文化系の部活もそうですし、道内各自治体は全国の合宿の誘致にも力を入れていますが、そこの免税も明らかではありません。
道は「修学旅行」を認めた理由を「教育的観点から」と話しています。であれば、部活などの全道大会も同じく教育的観点となるはずです。理屈が通りません。
道内では、北海道新幹線の札幌延伸工事、ラピダス建設工事及び関連企業の工場進出などでの工事関係者の宿泊など多いですが、これも観光目的ではありません。
先行している都府県では、地域特性を採り入れて免税を採り入れています。
道の場合、とにかく徴税額を確保したいという事だけなのか、それとも当初案をこれ以上は修正してほしくないという知事のメンツなのか、とにかく宿泊税は先の見えないホワイトアウトに突っ込んだように思えます。