先島の図上避難訓練(ブログ3186)
- 2023年04月13日
今日の午前8時前、突然Jアラートが鳴り出しました。
「北朝鮮からミサイルが発射された模様、北海道民は地下か堅牢な建物に避難してください。」と警告が出されました。
妻と二人、「我が家には地下も無ければ近くにビルも無い。このまま家に居るしか無いね。」と話、それでも窓にはカーテンを引き、ガラスによる被害を避けるようにしました。
話は変わりますが、周辺事態の悪化を想定した沖縄県の先島諸島の「国民保護図上机上避難訓練」が沖縄県庁で行われました。
訓練の想定は、「我が国周辺の情勢悪化。あらゆる外交努力を尽くすも、関係は悪化の一途」、「武力攻撃予測事態の認定に至るかは不明だが、先島諸島の住民を県外に避難させる可能性も有ると判断」という状況下において、どのような住民避難を行うかを意見交換しました。
参加は、石垣島、宮古島、多良間村、竹富町、与那国町の5市町村と関係機関。
最初の15分間はそれぞれの活動について確認、その後2時間にわたって各関係機関の取組が報告されましたが、報道陣への公開はここまで。
第2部は、出された課題についての意見交換でしたが、自治体からは避難対応が増えることによる役場職員の「人員不足」、航空関係者からは、臨時便を増やすための「燃料や機材の調整」が必要、空港に夜間照明が無い、荒天の場合の船舶の使用制限などが出されたということのようです。
昨年9月18日の琉球新報では、<戦争が始まってしまえば住民を守ることは不可能だ。瞬時に飛来する弾道ミサイルに対し、シェルターに避難する時間があるだろうか。
自衛隊制服組幹部は、「自衛隊に住民を避難させる余力はないだろう。自治体にやってもうらうしかない。」と発言しているが、過去の沖縄戦では行政が住民を守ることは不可能だと証明している。
過去の経験では、制海権と制空権を失った中で県関係者を乗せた船舶26隻が米軍に撃沈され、4,579人が犠牲になった。
国民保護法に基づく試算では、石垣市の住民避難には「9.67日」が必要で航空機延べ435機が必要であり、宮古島市も観光客を含む避難に必要な航空機は381機と試算している。これ程の航空機を一度に確保できるだろうか。一方戦闘が始まってしまえば避難用の航空機や船舶の安全確保は難しい。
そしてシェルターを当時のガマ(自然洞窟)と考えれば、上陸した敵兵に追い出されるのは明らかである。
南西諸島で偶発的な衝突があった場合、犠牲になるのは住民である。住民を守る最大の保護策は、シェルターを整備することでは無く、有事を回避することである。>という記事が掲載されていたことを、ブログ22年9月19日で取り上げました。
さて、この日の図上訓練について「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝」の山城博治共同代表は、「沖縄が戦場になる前提で、こういった訓練はやってはいけない。戦争を避けるための努力をすべきだ。」と協調しました。
県外に避難とは、鹿児島県までということになりますが、これは現実的ではありませんから、結局、「先島諸島及び沖縄本島は犠牲になれ。」ということになります。
台湾に関わる中国と米国の対立の結果、日本の国民と国土が犠牲になることを自民党の政治家は憂うことも無く、逃げ方を研究するという馬鹿げたことをしています。