公正な委員会運営を(ブログ3335)
- 2023年09月16日
道議会の「産炭地振興・エネルギー対策調査特別委員会(エネ特)」に複数の請願が寄せられています。
無論、特別委員会の性質上、原発再稼働や幌延深地層研究施設に関するものが中心となりますが、この度、請願者が、その請願内容について願意を委員会で説明したいという希望が議会事務局にありましたが、エネ特の委員長が、その要請を却下してしまいました。
委員長独自で必要無しと判断したことになります。
この請願には紹介議員がおりますが、委員長は理事会に諮った様子もありません。
国民の請願権については憲法第16条に「何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令または規則の制度、廃止または改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、係る請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。」と規定していますし、これを受けて「請願法」、「地方自治法」にも請願の手続きについて規定しています。
さらに、北海道議会基本条例には第6条で「委員会は付託された議案、請願等または事件の審査を行う。」ことを、さらに第10条で「議員は、道民意思等を道政に適切に反映させるため、日頃から積極的に道民意思の把握に努めるとともに、自らの議会活動について、道民への説明に努めなければならない。」こと、第17条には「請願等については、速やかに審査し、その結果に基づき必要な措置を講じるものとする。」と規定しています。
委員長の務めは、受理された請願を真摯に審議すること、そのために委員会として請願者の願意の把握に努めることであって、請願者の説明を拒否することは、議会の役割である道民の声を行政に反映するという、まさしく議会の存続意義を自ら放棄することになると思います。
若い委員長ですが、自ら所属する会派や自身の思想とは離れて、公正・公平な委員会運営を行う事にこそ注力すべきです。