公選法の対策は(ブログ3687)
- 2024年09月15日
自民党の総裁選と立憲民主党の代表選が激しさを増しています。
自民党の進次郎氏は、総裁となり、総理となった時にはすぐに衆議院を解散して総選挙を行い、国民の信を問うと話しています。
石破氏は、総裁選挙が終わり総理が決まったら、臨時国会を召集して所信表明演説を行い、その後、代表質問と予算委員会を開くべきと話していますし、立憲の候補も、自民党の候補が話していることは立憲がこれまで求めてきた政策であり、私たちも賛成するからすぐにでも国会に関連法を提出すべきと語り、一定の期間国会を開催すべきと主張。
これは国民から見ても当然であり、併せて政治とカネの問題を解消するための政治改革を行う事が求められています。
さて、臨時国会で誰が総理大臣に選任されても、通常では全ての閣僚を決めなければなりませんし、その後の所信表明演説と代表質問を行い、それぞれの党の基本政策を闘わせ、国民に真を問うために解散総選挙という流れとなるとして、早速、その総選挙までに解決しなければならない問題があります。
「公職選挙法(公選法)」の改正です。
ご存じの通り、東京都知事選挙で惹起されたポスター掲示板や、街頭演説に関わる選挙妨害の問題です。
都知事選挙では、一つの政治団体が多くの候補を立候補させ、ポスター掲示板の半分以上を独占し、その権利を販売することや、全裸に近い裸のポスター等、今までの公選法では想定していない問題が起こりましたし、街頭演説している隣で大音量のスピーカーから演説している候補を中傷・非難するなどの他に選挙カーを追いかける妨害も有りました。
先ほども述べましたが、巷間言われているのが総選挙は早ければ10月15日公示27日投開票、遅くとも10月29日公示11月10日投開票の日程で行われる様です。
衆議院の総選挙でも、都知事選と同様の問題を引き起こす政治団体が現れないとは言い切れません。であれば、選挙前に公選法の改正を行わなければなりませんでしたが、政治の不作為の結果、公選法は改正されないまま総選挙に突入する事になります。
鳥取県では、公選法を適正に運用するための条例案を県議会に提出しました。
その内容は、ポスターに関して①選挙運動以外の営利目的に濫用するなど、法の趣旨に反する不適切な行為を禁止する②所管の選管が選挙運動目的でないポスターを掲示しないように求める③同じポスターを複数の掲示しない④掲示板の管理権に基づいて撤去の命令を出す。 などを盛り込んだ条例案とのことです。
さて、総選挙は都道府県を単位とした選挙区が人口を基本として設定されています。
つまり、複数の自治体が選挙区となるために各市町村が条例で規制することは出来ず、都道府県の選管が対応しなければならない問題です。
鳥取県は、他の都道府県に先駆けて検討をしていますが、北海道をはじめ他の都道府県では独自の対策を検討しているという情報は、今の所ありません。
衆議院解散は既に既定事実とされていますが、果たして、秩序のある選挙戦が行われるのか、とても心配です。