円安が元凶(ブログ3380)
- 2023年10月31日
物価高騰への対策として岸田氏は、減税を進める考えを示し予算委員会でも論争が行われています。
もうすでに皆さんもお気づきのように、1人4万円の定額減税は4人家族では4×4で16万円の減税です。それも所得制限はありません。
一方、低所得世帯への給付は10万円、住民税非課税世帯は7万円という考えです。
これでは、低所得世帯の方が恩恵が少なく全く「あべこべ」の政策です。
そうであれば、全てを給付として1人?万円を給付する方が、無論、所得制限を導入してですが、その方が理に適っています。
さて、この物価高騰の元凶は何処にあるのでしょうか?
既に多くの経済学者が指摘しているように、「円安」が大きな原因です。
2019年は1ドル109円でしたが、今は150円となっています。
例えば、輸入された有名ブランドのスニーカーが100ドルだったとします。19年には、このスニーカーは日本円で10,900円で買えましたが、今は15,000円となるということです。(その差は4,100円)
そしてここに消費税が加われば、19年に11,900円で購入できましたが、今年は16,500円支払わなければなりません。(その差4,600円)
生活必需品の他に食料の多くは輸入に頼っていますから、日々の生活に与える影響は半端ではありません。円安による輸入物価だけでみれば、109円:150円では、約37%の物価高となりますが、賃金は全く追いついていません。
2019年からの毎年の円安は、生活費に換算すれば全て積み上げられてきますから、政府の金融政策の無策のおかげで、この4年間だけでもで国民は一体いくらの負担増となってきたのでしょうか。
しかし、政府・日銀には打つ手が無くお手上げ状態となっていますし、円安はここ3ヶ月で10円近く安くなっています。
雪印ではバターなど12月から最大7%値上げすると発表し、他の乳業メーカーも追随しましたから、クリスマスケーキの値段は青天井になるかサイズが小さくなるかなのです。
佐川急便も宅配の基本運賃を4月に平均7%値上げするとのことで、都会にいる子どもなどに仕送りするにしても躊躇しなければなりませんし、ネットショッピングにしても送料負担が重くのしかかります。
円安が何処まで進行するのか、そして政府・日銀はどのような対策を講じるのか、岸田氏の「新しい資本主義」が、この厳しい実態を解決出来るのか。
中身の無いキャッチフレーズだけでは、もたなくなってきました。