再稼働に第三者委員会を(ブログ3660)
- 2024年08月14日
柏崎刈羽原発の再稼働に関わる住民説明会が新潟県内で行われています。
東京新聞によると、<会場では、1月1日の能登半島地震の大災害と、志賀原発の記憶がしっかりと脳裏に残っていることもあってか、事故時の避難について「能登半島地震への対応も不十分だった。自己責任で切り捨てられる危惧がある。」、「柏崎刈羽原発の周辺は豪雪地帯であり、豪雪と大地震、原発事故の複合災害の農政もある。最悪のシナリオを考えた避難を想定しているのか。」電力を地方に背負わせて、消費だけの首都圏の住民は、事故時の賠償金を負担するのか。」という声が出されていますが、内閣府の担当者は「ご理解をお願いしたい。」、「避難については基本的な考え方は示している。」、賠償金については「東電が無限の責任を負う。」と言いつつ、「最終的には電気料金で対応する。」政府が負担した分は税金に跳ね返ってくる。」と話しています。ということは、東電も政府も事故に関わる賠償金は電気代と税金で賄う、つまり、国民負担で東電も政府も懐は痛まない。と本音を話してしまいました。
住民は、「原発はとんでもなく金がかかる。命と暮らしを奪われるエネルギーに依存するべきでは無い。」と相次いで発言をしていました。>
さて、新潟県では再稼働議論の前に、フクシマ1事故の技術面、避難、健康・生活影響を検証する第三者委員会を設置してきました。
この委員会の検証総括名委員長だった名古屋が医学の池内了名誉教授は、「原発事故の原因には、地震や津波などの天災、経年劣化した設備や数十年前の設計からくる不都合、ヒューマンエラーの3要素がある。いづれも動かす前に手を打つには限界があり、動かす者を信じるしか無い。しかし、その信頼性が危うい。」と話しています。
さて、北海道の泊原発でも規制委員会の審査が進み、いくつかの指摘事項が了承されてきています。一方、再稼働を判断する道は、原発の専門用語を解説する専門家委員会はありますが、住民の避難や健康・生活への影響を客観的に検討する第三者委員会がありません。
これは、住民の福祉と健康を守る行政の責任で設置すべきです。
これまでの様に、政府さらに電気事業者と手を携えているように見える行政と、道議会の議論だけでは水掛け論に終始するだけで、誰もが納得するような結論には至らないでしょう。そこには、合理的・客観的な審議が出来る第三者委員会が絶対に必要だと思います。