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冷静な議論

  • 2022年04月26日

 昨日、道新政経文化懇話会主催の講演会が行われました。

 講演者は、元内閣官房副長官補・柳沢協二氏、演題は「ウクライナ侵攻から考える世界と日本の課題」。

 <国連の常任理事国が隣国に武力侵略を行ったこと、ジェノサイトや原発への攻撃、核使用の威嚇等々、様々な条約や国際法を犯したことで、国際連合の依って立つ意味を失わせた。そして、戦後の国際的な平和維持を大義とした世界秩序を崩壊してしまったこと、また、戦局によっては化学兵器や核の使用も現実化を帯びてくることによって、核の抑止力そのものも意味を失うこと、決意した大国の独裁者が行った行為を止められないこと等、今回のウクライナへのロシアの侵攻は、想像することさえ出来なかった新たな課題を世界に突きつけている。>ことを詳しく説明。

 そして、<日本の近くにある危険、台湾への中国の対応によっては日本が戦争へと組み入れられる危機を孕んでいる。しかし、日本はその覚悟が出来ているのか。

 求められるのは冷静な議論であって、火事場泥棒のような議論では無い。

 敵基地攻撃は確実に報復を産むことになる、狙われるのはどこかウクライナが教えてくれる。

 防衛費の倍増と言うが、装備品の増は人員増が無ければ意味が無い。自衛隊員は定数を割り込んでおり、募集しても集まらない。若い人達はウクライナで何が起こっているかを見ている。

 核共有は今までの「核の傘」から、米軍の許可が必要とは言え「核のボタン」を押す当事者となる。相手は核で反撃する。それも核兵器を貯蔵している場所である。したがって核配備を容認する自治体は現れない。そうなれば潜水艦しかないが、そのためには膨大な数の潜水艦が必要でそれも燃料の尽きない原潜となるだろう。

 国民が全ての覚悟をするのか。

 最後まで「外交」を諦めてはいけない。これが日本の課題である。>と結びました。

 まさしく、冷静な議論が必要であり、今から時間をかけて行うべき重要な問題だと思います。


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