利害では無く正道を
- 2022年02月16日
立憲民主党の腰がなかなか定まらない事が続いているように思います。
今日は、立憲民主党を中心とした野党4会派による国対協議会が共産党抜きで開催されたことに対し共産党が反発、すぐに馬淵国対委員長が共産党に謝罪という事が記事になりました。
昨年の衆院選挙における野党共闘の総括も、選挙区での成果を評価しつつ比例区での議席減に対して消極的に捉えています。
一方、連合・芳野会長の発言が「反共産党」に舵を切ったことから、今年の参院選挙での野党共闘について立憲民主党幹部の発言も、どっちを向いているのか私たちにも伝わってきません。
日本は長い間、自民党と経済界がその利害関係において、一貫して一枚岩の絆を深め、政治献金や選挙で支援を受け、その見返りに経済政策で企業にお返しをするという関係を作り上げてきました。
一方、野党は働く労働者・生活者の立場に立った政策を推し進め、労働組合や市民活動団体などから支援を受けるという対極の構図にありました。
しかし、ここに来て「連合」という労働組合のナショナルセンターが、自民党の方を見始めているような気がします。
昨年の衆議院選挙でも、愛知県の選挙区では連合傘下の全トヨタ労連が組織内候補を擁立せず、結果自民党候補に利するという挙に出ました。
そして、全トヨタ労連のトップが与党国会議員と供に知事へ要請に行くなど、野党離れを決断、また、労連の中には「立憲民主党は共産党と歩調を合わせて大企業への課税強化などを主張している、立憲民主党はもはや敵だ。」とまで言い出しました。
労働組合(強い立場の正規労働者)が企業と手を組み、弱い立場の労働者等(非正規・季節労働者等)への視点を蔑ろにすることを私は「良し」とはしません。
連合が、新年交歓会に岸田氏を招待し、来賓として挨拶をさせ、同じ場所に出席していた立憲民主党・泉健太郎代表を単なる紹介に留めたことは、これからの連合の方向性を物語っているのでは無いかと思います。
振り返ると、私は社会党員から始まり、政党間の合従連衡が繰り返されて民主党が生まれ、その後も立憲民主党になるまで、一貫して野党に身を置き、働く労働者や生活者、市井の方々(庶民)のための政治を目指してきました。
今の国会の中で、ブレること無くその事を受け継いできたのが立憲民主党であり、社民党や共産党だと思います。
野党と労働界の結集なくして政権交代は望めませんが、労働界の軸が与党に向き始めたとしても、立憲民主党はあくまでも弱い立場に置かれている国民の政党であって欲しいと強く思います。