労働組合に結集を(ブログ3343)
- 2023年09月24日
9月3日のブログで、そごう・西武労働組合がストライキを打つことになったことを掲載しました。
そこに働く労働者に何の説明も無く米国の投資ファンドに身売りすることを唐突に宣告された労働組合は、当然のことながら、その内容の説明を経営者側から受ける権利がありますし、さらに、労組の最大の目的である労働者の雇用を守るために、経営側がどのような努力をしてきたのか、その結果、今後の雇用がどうなるのかを明らかにさせる。そのことは労組として当然のことです。
そのための団体交渉を申し入れていましたが、経営側は労働組合の要求を認めること無く、勝手にデパートの閉店日まで決めてしまいました。
その結果として労働組合側がストライキを決行することを通告したものです。
そして、この問題は労働組合の存在意義の根幹を揺るがすものです。
流通関係・百貨店の加盟する労働組合は上部団体の「UIゼンセン」に加盟しています。 一般的に穏やかな組合と思われていましたが、その組合がストライキを決行するというのは余程のことだと思いますし、競合ライバルの各百貨店の組合も応援することを決めました。
結果は、皆さんご存じの通りですが、親会社のセブンホールディングスは社員の再雇用先に全力を尽くすことを明らかにしました。
今まで一緒に働いていた労働者がバラバラになることは本意ではありませんが、それでも、それぞれの今後の生活に一筋の光が見えてきたことは明らかです。
さて、日本では、このストライキが大きな話題となりましたが、欧米ではストライキは労働者の当然の権利として日常的に行われています。
この間も、UE各国の看護士を含む医療関係者がコロナウィルス感染症に関わる労働条件の悪化についてストライキを行い、国民もそれを応援しました。
一方、日本ではどうでしょう。今回のそごう・西武労組のストライキに連合は何か応援をしたのでしょうか。
私の経験では、不当な労働行為を労働者に強いてきた企業に対し、地域の労働組合が業種の壁を越えて争議を応援、座り込みやデモ行進にも一緒に参加したり、カンパを集めて差し入れしたりして、地域で団結し支えてきました。
今、労働組合は弱体化し、組織人員も減少の一途を辿っています。
労働力不足が大きな問題となっている今、企業はこれまで以上に労働者の生活と権利に理解を示し、離職を防がなければなりません。
今こそ、労働組合が裾野を広げるチャンスでは無いでしょうか。
そのためにこそ、連合は全力を尽くすべきです。