労働組合は立ち上がれ
- 2021年11月06日
労働組合は、いつからその武器を捨ててしまったのか。
賃金アップ、労働条件の向上、職場環境の改善、人員要求、休暇の取得等々。
今はそれらが労働者の満足いくものになっているのでしょうか。
賃金はここ20年あまり横ばい状態が続き、職場は常に効率化優先で余裕が無く、併せて陰湿なパワハラ・セクハラが横行しても周囲は見て見ぬ振り、仕事の成果では無くヒラメ職員だけが忖度を行って昇格し、過労死するほど残業が続いても人員は増えず、ローテションやワンオペなどにより自由に休暇を取得することも出来ていない。
これが、標準的な職場となっているのではないでしょうか。
そして、そこで働く労働者も問題意識を表に出さず、何を言っても変わらないと諦めムードが漂っており、今の自分の置かれている立場は、他よりマシなのかも知れないと声も上げません。
その職場に労働組合があれば、そのような組合員の声を拾い上げて経営側と交渉し、少しずつでも改善の道筋を示す努力をする。それが労働組合ですが、今の労働組合は職場に不満の声があっても、残念ながらその声をを拾い上げていくという力量が不足しているように見えます。
経営側が完全に主導権を持ってしまったのか、労働組合の求心力が薄れてきたのか。
今、多くの労働組合は、御用組合になりつつあるのではないかと危惧します。
一昔前のように、賃金・雇用・労働条件が劣悪で、それを改善しようとエネルギッシュに活動していた時代と違うかも知れませんが、正職員でさえ先ほど述べたような労働環境に置かれていますし、同じ仕事をしても正社員の6割程度の賃金しか保障されず、雇用も調整弁とされている非正規職員、派遣職員、契約職員、そしてパート、アルバイト。
今の労働環境は、働く労働者のとって幸せなのでしょうか。生きがいと将来目標を持って働ける場所なのでしょうか。それとも単に「パン」のみを求めるだけなのでしょうか。
労働組合は、今一度自分たちを守ってくれる労働三法を盾にしつつ、社会的力量を見つめ直し、働く者のために組織となって、強い求心力をつけてほしいものだと思います。
そこから、民主的な職場を取り戻し、民主的な政治の向上に結びつけなければ、職場も今の永田町と同じになり、徐々に腐り始めていきます。
永田町では、若い職員の中途退職が増えています。道職員も試験を合格してから辞退する例も増えています。永田町で起きてることが地方行政の場にまで浸食し始めていることを防ぐと供に、行政や社会が働く者に犠牲の上に成り立っている事態を変えていかなければなりません。