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労働規制緩和

  • 2013年10月19日

安倍首相は、「日本が世界で一番、企業活動のしやすい国にする」との考えから政府の経済財政諮問会議、産業競争力会議、規制改革会議などに、雇用の規制緩和についての検討を急がせています。
この中の一つに、「ジョブ型(限定)正社員の雇用ルールの整備」が検討されています。
これは、①職務が限定 ②勤務地が限定 ③労働時間が限定 のいずれかか、複数の要素を持つ場合、ジョブ型正社員と定義することが出来るというものです。
そして、このジョブ型正社員は、事業の再編などの影響で職務が無くなったり、事業所を閉鎖したりすると、これを理由に、事業者は雇用の確保の努力をせずに解雇出来ることになります。
社会では、就業形態は多岐にわたりますが、多くは、①のように毎日の仕事内容は同じことが多く、また、②ように勤務する場所は決まっています。そして、通常は③のように就業規則に則って労働時間は決まっています。
そうすると、大部分の労働者は「ジョブ型正社員」に当てはまることになり、簡単に解雇される立場になります。
また、産業競争力会議では、労働契約法において「解雇自由の原則」と「再就職支援金支給による解雇」をセットで明記することが検討されています。
これは、理由を問わず、会社が気にいらなければ自由に解雇することができるということであり、再就職支援金という金さえ払えば良いということになります。
少しでも会社の方針に異を唱えれば、また、抗議をすれば、そして不当な処遇への改善要求や休暇などの権利の行使など、会社や経営者の機微に触れただけで解 雇というわけですから、労働者の組織である組合の結成や、結成にこぎ着けても関わる執行部に対する解雇の乱用などが頻繁に起こり、無権利状態となってしま うことが想定されます。
これが、安倍首相の言う、「世界で一番、企業活動のしやすい国」ということです。
全国の労働組合や全ての労働者は、この「雇用規制緩和」を全力で阻止するために力を合わせなければなりません。


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