北方領土終止符か
- 2020年06月14日
プーチン大統領が12日「ロシアの日」の演説で、「北方領土はロシアの領土」と改めて表明をしたことが報道されました。
以前にもブログに掲載しましたが、7月1日の憲法改正国民投票に向けてのアピールで、憲法改正案では「領土の割譲禁止」が盛り込まれ、国民投票で支持が得られれば以降の北方領土返還はプーチン大統領が失脚し、新たに生まれた大統領が憲法を改正し直さない限りあり得ません。
サハリン州のリマレンコ知事も、択捉島指臼岳の展望台に地元の子ども達50人以上と一緒に縦9m横12mの巨大なロシア国旗を広げ、「この行動で『ロシアの領土は切り分けられない』という意思を強調できた。サハリン州住民にとって、憲法改正で国境の不可侵を保障する事は非常に重要なことだ。これでクリール諸島(千島列島と北方領土)の所有権に終止符が打たれる」と述べました。
ロシアの主張は、プーチン大統領になって一貫しています。
時に応じて、日本に甘い囁きをする事がありますが、それも交渉術の一つでしか有りませんでした。
にも関わらず日本は、そのたびに相手を刺激しては交渉が前に進まないと言う理屈を付けて「父祖の築いた北方領土」や「日本固有の領土」、「4島一括返還」等というこれまでの主張を蔑ろにしてきました。
その優柔不断さをロシアは上手に利用してきたのでは無いかと思います。
北方領土に対する安倍晋三氏と地元北海道、さらには元島民やその子孫の方々とは返還への思いに大いなる温度差が有ることが判ります。
拉致被害者への対応といい、北方領土返還といい、本当にただ「やっている感」でしか無かった安倍外交は、何もしてこなかったよりも悪い結果を生んでいるのでは無いかと思います。