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北朝鮮のコロナ

  • 2022年05月17日

 北朝鮮でコロナウィルス感染症が急速に拡大していることが報道されています。

 いくら各国と国交が断絶していても、中国だけは経済上の理由から少なからず行き来が行われています。

 その中国は、上海が都市封鎖になってから数ヶ月が過ぎ、今や北京も感染症が拡大して上海と同じような道を辿りそうです。少しずつではありますが、上海では都市封鎖が緩み始めていますが、街の中には人がほとんどいない状況となっています。

 少し前まで世界中がコロナ禍に晒され、ワクチンの重複接種が当たり前の中、北朝鮮だけは感染者の情報がありませんでした。

 それは、金総書記の考えなのか国情なのか判りませんが、ここに至って感染拡大を隠すことも出来なくなったようです。

 問題は、2,050万人と言われる人口のうち、既に130万人以上が感染しているということです。これは人口の約6.3%で、収容所も少なく、治療薬もない状態ではお手上げということになります。

 新規感染者数は12日に1万8,000人、13日には17万4,400人、14日には29万1,300人、15日には39万3,000人、とうなぎ登りです。

 この状態に至っても、金総書記は助けを外に求めないでしょう。

 このような状況に対して、米国も日本も冷ややかです。

 韓国のユン大統領はワクチンの支援を北朝鮮に投げかけていますが、金総書記は弱みを見せたくないのか、受け入れようとはしていないようです。

 コロナで苦労した我が国は、このような場合、きっちりと手を差し伸べるべきです。

 この場合、国際的な保健機構である、国連のWHO(世界保健機構)や国際赤十字を通じる事も検討すべきです。我が国はワクチンに余剰があります。保冷機器と一緒にワクチンやそして重篤化を防ぐ抗ウィルス薬の「モルヌピラビル」、防護服やマスクなどをWHOや赤十字に寄贈し、北朝鮮に届けてもらうなど人道支援を行うことが、今後の二国間関係に少なからず役に立つものと思います。

 ミサイル発射事案に対する抗議は必要ですが、自国民を助けて貰ったという思いは、大きな事実として残ります。

 今、隣国が緊急事態に直面している時こそ、極東アジアの1員として憲法の前文にある「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。我らは、いづれの国家も、自国の事のみに専念して他国を無視してはならないのであって・・・。」と言う言葉を実践すべきではないでしょうか。


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