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北朝鮮の打ち上げ(1)

  • 2016年02月08日

 昨日、午前9時半ごろ、北朝鮮による「人口衛星」なのか「ミサイル」なのか判らない飛行物体が打ち上げられ、国際的に大騒ぎとなっています。

 日本も、安倍晋三が独自制裁に踏み切る考えを明らかにし、これまで日本人拉致問題解決のために解除した従来の一部制裁に加えて、自民党が求めている北朝鮮への送金禁止や再入国禁止対象者の拡大などを視野にいれているとの報道です。

 一方、国連の安保理事会では、中国が北朝鮮の孤立を警戒して、安保理事会での制裁発動に反対することは過去の例を見ても明らかであり、制裁にどれほどの成果が有るのかは判らないと言うところだと思います。

 ここで、いつも論争となるのが、本当に「ミサイル」なのか、それとも「衛星」なのかということです。

 発射直後に米国国防総省が「長距離ロケットは宇宙空間に到達した」と発表し、米国戦略軍統合宇宙運用センターは「ロケットから分離された二つの物体が地球周回軌道に乗り、うち一つは衛星とみられる」と発表しました。

 ということは、北朝鮮が打ち上げたのは「ミサイル」ではなく「人工衛星」であるということ。

 軍事評論家の田岡俊次氏は「日本で『人工衛星打ち上げと称する弾道ミサイル発射』と報道されているのはミスリードだと思う。北朝鮮は地球観測衛星、すなわち偵察衛星を上げようとしたのです。『弾道ミサイルと衛星ロケットは技術的に同じ』と言われていますが、それは、旅客機と爆撃機が基本的に同じというレベルの話です。今日ではロケットも分化が進み、目的による違いも大きい。今回の『テポドン2』型のように、高さ67mもの塔のそばで、2週間以上もかけて衆人環視の中で組み立て、燃料注入に3日もかかる代物は弾道ミサイルに適していません。」と話しています。

 まさしく、戦時という緊迫感の高まった中では即時対応ということが求められます。

 組み立てや燃料注入にこんなに時間のかかるミサイルなどは、戦闘機などで簡単に破壊されてしまうでしょう。

 安倍晋三は「昨年4月の日米防衛ガイドラインや安保法制の制定により、日米間の連携が非常にスムーズにいくようになった」と強調していますが、今回の北朝鮮の打ち上げに対しても日本は「ミサイル」、一方米国は「人工衛星」とその分析が全く違っています。 これで、情報が蜜になったなどとはお笑いではないでしょうか。


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