北海道のIR(ブログ3855)
- 2025年03月06日
一般質問も中日を終え、議員個人の主張を含めた様々な課題が議論されています。
その中で、IR(カジノ、大型会議場、ホテル、エンターティメントを含む統合型リゾート)について複数の議員から知事に質問が行われました。
現在は、大阪市が万博の開催される埋め立て地「夢洲」で建設することになっていますが、当初段階で手を挙げていたのは大阪市、横浜市、和歌山県、長崎県でした。このうち横浜市、和歌山県、長崎県が消えてしまい、残ったのが大阪市のIRです。
北海道は、苫小牧市のウトナイ湖に近い植苗地区が新千歳空港と札幌市に近いことから有力な候補となっていましたが、カジノ設置が与えるギャンブル依存症に対する「アレルギー」が道民の中で強く、鈴木知事は道民の理解醸成には時間がかかること等を理由に、検討を先送りしてきましたが、コロナ後に外国人観光客が大幅に増加したことから、棚に挙げていた「IR」に目を付けた与党が、知事に再検討を迫まったのです。
一方、大阪市のカジノを巡る状況が今の段階ではあまり芳しくなく、夢洲への交通アクセス、土壌を覆土したとは言えゴミの埋め立て処分場での建設に対する支障が表出し始め、さらに、万博の評判が悪いことから、大阪のIRもこのまま継続されるのか危ぶむ声が出始めました。
そして、これまで投資の根幹をなしていた米国ラスベガスのカジノ運営会社も、日本での運営に対して「うまみ」を感じなくなってきたようです。何より本家のラスベガスの客の入りが減少しています。その原因が「オンラインカジノ」の普及で、日本では違法ですが、欧米では適法として認められています。
コンピューター上のカジノが蔓延し、本家のカジノが低迷している現状から、米国などのカジノ運営会社が日本へ進出するかどうかは、少しぼんやりとしてきました。
今回の議会におけるIRの検討を求める意見には「北海道らしいIRを」とは言いますが、その根幹はカジノであり、ギャンブルです。
鈴木知事は、何時までも誘致を曖昧にする事無く、きっちりと、誘致をしないことを明言すべきでは無いでしょうか。