北海道観光振興機構の季刊誌
- 2013年04月03日
○北海道観光振興機構の季刊誌
観光振興機構が年4回発行している季刊誌は、道内の観光に関わる情報が掲載されており、観光関連の業界に配布されています。
その季刊誌にはアルファベットの「NAMARA」という名称がつけられています。
北海道弁として認知されてきているこの言葉は、ウィキペディアによると、『もとを辿れば新潟弁で、1970年代に新潟のラジオDJが使ったことから、広がりを見せたようで、主に道央、道東、上川などの内陸部で使われており、その意味は、「とても」とか「かなり」という強調表現に使われますが、この言葉を使うのは、若年層が主で、しかも特定階層に限られており、品のない言葉として嫌う人が多い。』と記載されておりました。
道内出身のタレントが使うようになって、全国的に「北海道弁=なまら」というイメージが作られたとは思いますが、若い方であっても、社会に出てからは社会通念場あまり使われない言葉となっており、「なまら」が北海道を代表する言葉となるかと言えば、かなりクエスチョンとなるように思います。
なぜ、このように嫌う人が多い言葉を、観光振興機構の顔とも言える季刊誌の名称にされたのかといいますと、平成20年に、これまでの会報「観光北海道」を季刊誌として内容を一新することを決定、プロポーザル方式により選定した受託業者からの提案された名称も含む全体の内容について、観光機構をはじめ道、NPO法人、大手空港会社などの関係者による委員会の審査を経て決定されたもので、「すごく」「とても」を示す北海道方言として全国的になじみのある言葉であると評価されて採用となったものです。
「NAMARA」について私に指摘されたのは、函館の朝市でご商売をされておられる方で、この方いわく、『自分たちが若い時に自分も含めて不良っぽい言葉として使っていた。けっして良い言葉ではない「なまら」を北海道の観光振興機構が使うことに違和感を感じる。もっと言えば、北海道観光に傷が付く』と訴えておられました。
この季刊誌の内容が良質なものであることから、名称が北海道のイメージを崩すものであってはいけないことは誰しもが思うことではないでしょうか。
今日、開催されました道議会「食と観光対策特別委員会」において、名称の変更について一考すべきではないかと道の考えを質しました。
道はこの問題について、季刊誌は年間累計4万部配布しており、これまで多くの皆様に愛読されてきましたが、道としては、一人でも多くの方に本道の良さを理解していただけるよう「NAMARA」という名称などを含め、観光関連事業者をはじめとする様々な方々のご意見を踏まえて検討したいとの答えがありました。
発刊して5年の節目ということもありますので、あまり好まれない言葉を名称に使用することは改められるのではないかと思います。