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千島海溝地震(ブログ3881)

  • 2025年04月06日

 千島海溝や南海トラフなど地震情報が最近頻繁に報道で取り上げられています。

 とりわけ北海道が大きな被害となることが想定される根室沖の「千島海溝」では、海底の地殻変動の動きが大きく、海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込む境界でマグニチュード9クラスの地震を起こす歪みが蓄積している可能性が高いことを北大の研究グループが発表したことが報道されていました。

 北大大学院地震火山研究観測センターの高橋教授によると、直近の千島海溝の巨大地震は、約400年前に発生したとみられ、それ以降ひずみが蓄積されてきたと過程した場合、東日本大震災級の地震エネルギーが溜まっている可能性があるとのこと。

 今回の調査で、毎年8cmずつ海側プレートが沈みこんでいる事が分かりましたが、その場合、400年間で約32mも沈み込んでいたことになります。

 海側プレートにくっついている陸側プレートを32mも引きずり込んでいますから、その引きずり込みに耐えられずに、バネのように戻る時に地震と津波が発生します。

 単純にプレートが32m戻る時のエネルギーは、その分の波を押し上げ、記録的な津波となることが想定されますし、地震による被害も想定が困難なほどにの被害となることが予想されます。ご存じの方も多いと思いますが、能登半島地震のマグニチュードは7.6で、阪神淡路大震災の場合は7.3でした。

 マグニチュードは地震のエネルギーを表します。

 マグニチュードは0.1違えば約3倍大きくなりますから、能登半島地震は阪神淡路大震災の約9倍のエネルギーを持つ地震だったと言うことです。

 このようにマグニチュードが1違えば32倍のエネルギーが、2違えば32×32≒1,
000倍の違いとなります。

 先ほどの千島海溝地震が9クラスと想定しますと、32×12.8≒410倍、つまり、能登半島地震の約410倍のエネルギーの地震が襲ってくることになります。もはや、想定することも不可能です。

 そしてこの地震が発生する確率は30年以内に7~40%の確率とのことです。

 当然30年以内ですから、明日かも知れませんし、もう少し先なのかも知れません。

 しかし、これは当てずっぽうの数字では無く科学的な根拠を持った数字だと言うことです。一方、平均的な地震と津波のハザードマップは各自治体で作成されていますが、能登半島地震の410倍など想定していないでしょう。

 いつか来るとは思っていても、現実味がなかなか自治体にも伝わらないのか、取り組みがかなりスローモーという気がします。想定外を想定した防災対策を急ぐことが求められています。


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