半導体不足
- 2021年09月18日
函館に戻り、プリンター購入のため大規模電気店を尋ねたら、インク交換の手間を省くボトル注入式のCANON社製プリンターは、半導体の不足から在庫無し。
EPSON社製もBROTHER社製のプリンターも、ほとんど在庫無しで、家庭用のものが若干残っているのみ、注文してもいつ入荷するかも解らないとのこと。
車だけでは無く、ここにも半導体不足が影響しています。
函館より札幌の方が需要もある事から、在庫も有るだろうという微かな希望を持ちつつ、20日に札幌に行ったときに大型電気店を覗いて見たいと思います。
しかし、これだけ電子製品が氾濫し、生活に欠くことができないだけ入り込んでいるにも関わらず、なぜ、不足なのか?
よく言われるのが、「サプライチェーンが崩壊し、それを支えていた中国製の半導体の生産が落ち込み輸入できず、自家用車でも、発注後手元に来るまで半年間もかかる。」というものでした。
半導体市場は、19年に大きく落ち込みましたが、5G通信に伴う対応スマホの需要増やコロナ禍でのステイホームなどからメモリー市場が回復、今年に入って先ほど記載したように半導体が品薄となり需要に供給が追いついていない状態となっています。
世界半導体市場統計(WSTS)は22年以降も半導体市場は2桁成長を続けると予想し、今後も5G通信、コンピューティング、医療、オンラインサービスなどで需要増が予測されるということ。
世界では中国と米国が半導体市場を牽引していますが、ご存じの通り、両国は経済においてライバル同士であり、特許や製造プロセス、装置技術等をお互いに禁輸としており、自国での開発、生産に力を注入しています。
さて、我が国はどうなのか。
すでに、我が国の半導体産業は凋落してしまったという経済評論家もいます。
大手の日立、三菱、NEC等が相次いで分社・統合を繰り返し、それぞれの設計思想や製造プロセスの違いから、すりあわせも大変だったようで、さらに、韓国や台湾、中国の躍進と価格競争で、一時は世界で50%のシェアを誇りましたが、すでに一桁台まで落ち込み、工場の封鎖やリストラもあって、なすすべが無い状況となっています。
一方、その半導体を製造する「半導体製造装置」や「FPD(フラット・パネル・ディスプレー)製造装置」に関して日本のメーカーは群を抜いている強さを持っており、今でも世界市場の約40%を日本のメーカーが握っているとのこと。
あまり、難しい話は分かりませんが、国民の一人とすれば車載や市販されている電子製品の半導体の入手が1日も早く正常に戻ることを望むしかありません。