卑劣な沖縄振興予算
- 2018年12月24日
新年度予算が閣議決定され、北海道開発予算が決定しまし、その額は18年度比で15%増の6,358億円となっています。
一方、沖縄振興(開発)予算は前年度据え置き(同額)の3,010億円、となり、一括交付金は前年度より95億円減額とされてしまいました。
国による露骨な嫌がらせでしか有りません。
さらに、政府は市町村の事業に直接支援するために「沖縄振興特定事業推進費」という項目を新たに新設し、30億円を計上しました。
名目は一括交付金の補完と言うことですが、であれば一括交付金を減額する意味が分かりません。
この推進費は国から市町村に直接交付しようとするもので、国の関与をより強めることを意図しているのが透けて見えてきます。
本来、一括交付金は県と市町村が協議をして配分を決定するものですが、国自らがこの制度を蔑ろにする行為を行うに等しく、ようするに国の言うことを聞けば「美味しいアメ」を与えるということになります。
このことは、沖縄県の自主性を阻害するだけではなく、国と県そして市町村との間に主従関係を持ち込み、金によって中央集権制度を復活させようとする悪質な行為に他なりません。
国は沖縄振興予算と辺野古問題はリンクしていないと言いますが、以前、菅義偉氏が「辺野古の工事が進まなくなれば予算が少なくなるのは当然ではないか」、島尻安伊子元沖縄担当相は「全く影響が無いというものではない」と発言しており、国に意思に反する県は、予算という「兵糧攻め」を受けることになるという見せしめをしていることになります。
そして、このことは沖縄県だけではなく、他の都道府県や市町村にも同様に行われることを示唆していますから、全国知事会は、国に対して抗議をすべき問題だと思います。
いずれにしても、卑劣このうえない政府の本質を表す予算内容ではないでしょうか。