原発新しい知見(ブログ3457)
- 2024年01月16日
以前のブログにも掲載しましたが、今回の能登半島地震は、活断層としては無名の全く意識されていなかった断層が引き起こした地震です。
被害の大きかった輪島市の隣にある志賀町に立地している志賀原発は、その直下で震度5強を観測しました。その結果、これまで予測していた地震の加速度の数値も高くなったことも指摘されています。
これまで、北陸電力が志賀原発の直下には地震を引き起こす活断層は存在しないと説明していましたが、さすがに、今回の地震を受けて、規制委も再調査することを決めたようです。さらに志賀原発は、1・2号機で外部電力を受け入れる変圧器の配管が壊れ、計7100リットルの油が流出し、外部から受電する系統の一部が使用不能となりました。また、1・2号機の使用済み核燃料プールの水が約420リットル溢れ、1・2号機の敷地内にある取水槽の水位が約3m変動していたことが明らかになりました。併せて、住民避難時に大事な情報源となる放射能監視モニタリングポストが、9ヶ所で使用不能となっていました。想定が次から次と崩れたと言うことです。
つまり、今回の地震により、これまで規制委員会で審査し合格をした各原発も、能登半島地震と志賀原発の事例を基にした「最新の知見」。すなわち、自然は予知できないし、想定を超えるという当たり前の事を前提に再審査をしなければならなくなったのではないかと思います。また、そうしなければ国民は納得しないと言うことでは無いでしょうか。
改めて、可動している原発、再稼働の審査を受けている原発、廃炉を待っている原発、全ての再審査を新知見の下に行うべきことを指摘します。