台湾問題YES発言
- 2022年05月25日
バイデン大統領が日米首脳会談終了後の記者会見で、記者から「台湾に紛争が起きた場合、米国は軍事関与をするのか。」と問われ、「YES」と即答しました。
びっくりした記者が、改めて問うと、大統領は「それが我々のコミットメント(誓約)だ。」と再び関与の肯定をしました。
これを受けて、米国政府は、「我々の台湾に対する政策は全く変わっていない。」と遠い国からバイデン大統領の発言を否定、一件落着のように見えましたが、事は米国大統領の口から発せられたもので、日本風に言えば「出た言葉は引っ込まない。」ということになってしまいました。
早速、自衛隊出身で自民党外交部会長の佐藤正久氏は「最高の失言をされた。これまでの台湾に対する曖昧戦略から一線を越えた。」、「バイデン氏がここまで発言をした以上、日本自らが外交力、防衛力を車の両輪としてさらに強化することが極めて大事であり、我々政治家も覚悟が求められている。」と発言、同じく自民党の国防部会長の宮沢博行氏もこれに呼応し「バイデン氏の台湾へのコミットメントは核心であり、本音と見ていい。この東アジアの安定に寄与するものだ。」と評価しました。
まさしく、「敵基地攻撃能力(反撃能力)の強化」と、「防衛費GDP2%への増額」、「核の共有」という自民党防衛族の念願と一致したと、諸手を挙げてバイデン発言に賞賛を贈りたいところなのでしょう。
それほど、自民党は戦争をしたいのでしょうか?
政府は、台湾有事は日本の有事と位置づけています。そして、バイデン発言やその発言に対しての自民党の反応を、中国は憤りを感じながら受け止めているでしょう。
すでに自民党は、外交をなおざりにして戦闘モード一直線に入ったかのようです。
なぜ、中国に危険なシグナルを送り続けるのか。血気盛んな方々の無責任さには閉口してしまいます。