台風とオリ・パラ
- 2019年09月20日
台風15号による災害がなおも尾を引いています。
9日の被害以来、今日で11日目を迎えました。
未だに停電も続き、残る2万数千軒が一日も早い復旧を待っていますが、完全復旧の目処が立っていません。
この間の政府の対応の遅さに加えて、地元千葉県の対応も非難を浴びています。
県が対策本部を設置したのが丸1日以上経過した10日の午前9時、そして県が被災地に職員を派遣したのが3日後の12日、知事が被災地を視察したのが5日後の14日です。 政府は、この間、ご存じのように内閣改造にうつつを抜かし、11日に嬉々として改造内閣を発表し、安倍晋三氏は内閣改造の記者会見でも被災地への具体的な対応には触れませんでした。
この国の政府がこうであるように千葉県の対応も同じようなもの、政府の他人事が当該県へも伝播してしまい、そして両者とも対応に問題は無かったと開き直っています。
とりわけ千葉県は、今月1日に開催された政府主催の「総合防災訓練」の開催地でした。 大規模災害についての訓練を行ったばかりなのに、まったくその訓練が生かされていないとしたならば、何のための訓練なのかとため息が出てしまいます。
全国では大なり小なり防災訓練が行われましたが、想定外は、もはや言い訳にはなりません。
来年は、同じ時期に東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。
酷暑やお台場の水質汚染が取り出されていますが、その他にもゲリラ豪雨や台風が上陸する事が想定外では無く当然として想定され無ければなりません。
今回の台風15号もあと数10kmコースが西寄りであれば首都直撃です。
ここ数年、7月~9月は必ずと言って良いほど台風が上陸し、そしてその勢力は年々増大しており被害も大規模化しています。
屋外の競技はもちろん、屋内であっても停電になれば大変な事になります。
電気が無くなれば全てはシャットダウンで、交通機関も含めて都市はマヒ、これまでの北海道のブラックアウトや、今回の千葉県の例を見るまでもありません。
日常の首都圏生活の他に数十万人単位の選手や観客への対応は目を被うばかりでしょう。
しかし、大会のスケジュールは既に決まっており、順延は考えられておりません。
今更ですが、台風銀座と異名を取る日本でオリンピックを行うならば、開催時期は秋にすべき、それが出来ないのであれば、日本での開催は行わない方がオリンピックのためでは無いでしょうか。