国交省でも統計改竄
- 2021年12月16日
国交省が、建設業界の受注に関する国の統計調査についてデーターの書き換えを都道府県に指示した上、その改竄したデーターを基に統計調査に二重計上して統計自体を意味のないものにしていたことが明らかになりました。
今日の参議院の予算委員会でも、立憲民主党の白真勲参議がこの問題を取り上げていましたが、政府は、GDPや経済指針に影響はあったことは求めましたが、影響は大きくなく問題無いと事件を矮小化する事に躍起でした。
そして、北海道も国のデーター書き換えの指示に何の疑問も持たず、言われるがままに書き換えを行っていました。
報告された各月分の受注の数字を消しゴムや修正液で消去して鉛筆で書き直すなどの手法とは幼稚すぎますし、アナログそのもので数十年も昔のこととして思い出します。
都道府県からすれば、国が「このようにして報告するように」と指示があれば、そのようにするしか無い立場であり、仕方が無いという思いもありますが、しかし、15日の段階でこの事を把握していたにも関わらず、道は同日開催されていた道議会建設委員会にも全く報告がありませんでした。
先ほど「仕方が無いという思いもありますが」と言いましたが、事件が発覚したのですから、当然のこととして、当該の委員会に報告するべきだったと思います。
報告をしなかったということは、道の建設部も事の重要性に思いが至らなかったのか、はたまた当事者意識が欠落していたのではないかと問われる事にもなりかねません。
国のGDPだけでは無く、北海道のGDPや経済指標への影響、そして水増しされた架空の建設工事受注動態統計が北海道の開発予算にもマイナスの影響を与えないとも限りません。
この間、安倍氏がGDP600兆円を目指すというかけ声に忖度したように、厚労省の「毎月勤労統計調査」が、実態より賃金が高めになるように改竄されていましたし、今回の建設工事受注動態統計もGDPを押し上げに一役買っていました。
アベノミクスが失敗だった事は、勤労者賃金がこの8年間全く上昇せず逆にマイナスに振れた事でも明らかです。
この国に責任を持つ政権が、現実的な対応をせずフェイクの統計を利用して国民を欺し続けている事に改めて怒りを感じますし、そのことに都道府県を巻き込んだことは許しがたいと思います。