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国民より外交

  • 2016年12月03日

 岸田外務大臣がサンクトペテルスブルグにてロシアのプーチン大統領と会談したというニュースが伝えられました。
プーチン大統領は、約束の時間に2時間も遅刻した上、約30分の会談と言うことですが、人数制限も要請され、ロシア担当の欧州局長も協議に入れませんでした。

 いつも書かせていただいているように、30分とは、通訳も含めての時間であり、お互いが自らの言葉で話したのはその半分の15分と見るべきです。

 その間に、安倍晋三からの親書を渡し、儀礼的な挨拶をしてから会談に入る事になりますが、まず公式訪問の要請を行い、平和条約締結問題の進展を要請したにしても、せいぜい言葉のやり取りは1往復か2往復程度でしょう。

 その短いやり取りにあっても、プーチン大統領は領土問題には触れず、経済発展に言及するのみだったようですから、ここに至っても領土問題は解決の糸口さえたぐり寄せることが出来ないようです。

 さらに、その後に行われたラブロフ外相との会談でも、領土問題は「協議の対象ではない」とはねつけられてしまいました。

 これが首脳会談の最終調整では、まったくそのを為しません。

 道議会の自民党筋から、二階幹事長が「解散は無い」と話していたということを漏れ聞いたことから、自民党中央段階でも12月15日の安倍晋三:プーチン大統領会談での領土問題の進展は望みが無いと踏んでいるのだろうと思います。

 以前にも書かせていただきましたが、やっぱり日本からロシアに対する1兆円を越す経済発動は、その意味を失う事になりそうです。

 国内に置いては、年金カット法案が強行採決され、介護保険の自己負担分が1割から2割3割に引き上げられることになり、配偶者控除が見直され、医療保険制度も高齢者の自己負担の増額が決まり、さらに子どもの貧困、漂流老人などが問題視されているにも関わらず、すべからく経済を基本とし、見返りのない経済協力に1兆円を差し出す安倍晋三を見ると、今更ながら国民のことを親身に考えているとは到底思えません。


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