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国民投票法改正案

  • 2021年05月07日

 改憲手続きを定める「国民投票法改正案」が可決成立をしました。

 今まで、改憲の前提となる国民投票法について問題点を指摘してきた立憲民主党は、主張を自民党が丸呑みすることによって賛成の立場に変わり、その結果、自民党が目指す改憲へのハードルは1段下がってしまいました。

 確かに、テレビやネットによるCMの規制、外国人などからの寄付規制、ネット上の誹謗中傷の防止などが付帯決議に盛り込まれましたが、他にも、駅や商業施設に共通投票所が設置されることによって身近な投票所が削減され、高齢者にとって利便性が失われる可能性があること、そして、憲法の改正という国民にとって非常に重要な事柄であることを踏まえた最低投票率の設定、国民投票日と政権選択となる国政選挙を同日としないこと、多様な働き方を考慮し、期日前投票の開始時刻の繰り上げや終了時刻の繰り下げを弾力的に行うなど、まだまだ解決しなければならない問題点があり、これらを「うやむや」にすることはできません。

 立憲民主党は、国民投票法改正案に賛成したからには、今後の議論で自民党の戦略に飲み込まれず、これらの問題点を解決し、多くの国民が憲法に対する自由闊達な議論が出来る土壌を整備し、投票を行いやすい環境を整備することに注力すべきです。

 心配なのは、付則に明記された「3年をめど」にする法整備が実現するかどうかの確約がないことで、法案修正を条件に賛成した立憲民主党は、前述した課題も含めて国民投票法の更なる無直しを実現した上で無ければ国民投票をやるべきでは無いと言う立場ですが、自民党は「『3年をめど』に検討する課題を置き去りにして「国民投票に踏み切っても問題ない。」との方針を示していることです。

 仮に3年後、指摘した問題点が解決しないままに国民投票になだれ込んだ場合、立憲民主党の責任は非常に重く、憲法改正に慎重な国民の思いを裏切ることになります。

 それだけ重い決断をしたことになります。

 その時に、「修正案は単に3年間、改憲発議を遅らせただけの戦術だ」という言い訳は聞きたく有りません。


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