国葬の説明無し
- 2022年07月28日
安倍氏の国葬が閣議決定されましたが、憲法学者の小林節氏が日刊ゲンダイのコラムで、閣議決定が憲法違反である事を指摘しましたので、再掲します。
<憲法上、日本国の意思を決定する機関は「国会」であり、内閣では無い。内閣は、国会が決めた国家の意思を執行する機関である。
岸田首相は、法制局の官僚に、内閣府設置法の内閣の所掌事務の中に「国の儀式」があることを「安倍国葬」の根拠だと言わせている。それは、憲法と皇室典範で既に国会により国家の意思が決まっている大喪の礼(天皇の国葬)などを執行するための規定であり、元首相の国葬の根拠になる法律は存在しない。
思えば、安倍首相(当時)が内閣法制局長官人事に介入して以来、事前の違憲審査機関としての法制局が死んでしまったようである。
まるで憲法擁護義務のある内閣が憲法の上にある構図である。この安倍政権の負の遺産である手法により、今回は「安倍国葬」が決定されてしまった。しかし、違憲はどうしたって違憲である。>と指摘しています。
そして、閣議決定から時間が経過する程に、国葬への国民批判が高まっています。
併せて、安倍氏と旧統一教会との関係が岸信介氏から安倍晋三氏までの三代にわたり、お互いの利益のため、持ちつ持たれつを続けてきたこと、腐敗の構図は安倍派の清和会を中心とした多くの議員に蔓延しており、旧統一教会とズブズブの関係は、今後も国民の前に明らかになってくるでしょう。
その中心にいた安倍氏がなぜ国葬となるのか。
岸田氏は「国民にしっかり説明をしなければならない。」と壊れたテープレコーダー(古いか?)のように話していますが、8月3日から開催される臨時国会は5日までの3日間で、国葬に対する岸田氏の説明は予定されておりません。
もとより、岸田氏の「国民に丁寧に説明する」というフレーズは、「その必要は無い」と同義語になっていることを国民は気づいています。