地方の金融機関が大変
- 2018年06月14日
道議会の私たち会派に、新しい事務補助の方が参りました。
お話をお聞きすると、ここに来る前には某銀行に務められていたとのこと。
私が、「日銀が行う異次元の金融緩和から、最近の金融機関ではゼロ金利によって収入が減少し、大変でしょう。」と話しかけると、「おっしゃる通りで、最近は本来の金融業務だけではなく、投資信託や銀行ローン、保険業も行っており、大変です。」と答えられました。
まさしく、安倍総理・黒田日銀総裁が行った異次元の金融緩和が5年も続きましたが、当初の目標であった物価2%の上昇は幾度となく先送りされ、今では誰もこの目標を達成できるとは思っておりません(日銀関係者でさえも?)。
国債は青天井で買いまくり、為替にも介入、市中銀行にはゼロ金利を押しつけるなど、なりふり構わない日銀バズーカをぶっ放しています。
今やどの銀行も異次元の金融緩和の副作用が深刻になり、先程の話のように利ざやを稼せぐ事が難しくなったことから、他の業務、証券会社が行う投資信託、保険会社が行う各種保険、貸金業が行う個人カードローンなどで何とかしのいでいます。
業績が悪化し、「福島銀行」、「島根銀行」に金融庁から業務改善命令が出され、「スルガ銀行」はシェアーハウスの個人オーナーにデーターを改竄して貸し出していました。
大銀行の三菱UFJ銀行も5年間で店舗半減1万人の人員を削減する他、三井住友銀行、みずほ銀行もリストラの嵐が吹き荒れているようです。
さらに、人口減少や「楽天銀行」、「ソニー銀行」、「セブン銀行」など他業種からの銀行業参入もあり、既存の銀行は今までの経営を見直ししなければならない瀬戸際まで追い込まれています。
そして地方銀行は生き残りのために合併が急ピッチで進んでいます。
足利銀行と常陽銀行が合併し「めぶきFG(フィナンシャルグループ)」となり、東日本銀行と横浜銀行が合併し「コンコルディアFG」に、三重銀行と第三銀行が合併し「三十三FG」に、関西アーバン銀行と近畿大阪銀行、みなと銀行が合併し「関西みらいFG」に、今後10月には第四銀行と北越銀行が合併し「第四北越FG」に、経営統合を延期しましたが、ふくおかFGと十八銀行も予備軍です。
翻って、北海道の地方銀行は大丈夫なのか。
地方銀行も大変ですが、信組・信金がより深刻で、道内では札幌信金・北海信金・小樽信金が合併し北海道信金となり、地元では江差信金と函館信金が合併し「うみ街信金」となりました。
もし、私たちの僅かな資産を預けている身近な銀行に、もしもの事があれば・・・。
考えたくも有りませんが、安倍総理と黒田日銀葬祭の罪は極めて重いと言わざるを得ません。