基地の軽減とは
- 2015年11月19日
石井国交大臣(公明党)は、沖縄県翁長知事が行った辺野古の埋め立て承認取り消しの撤回を求める訴訟を福岡高裁に起こしました。
これは、埋め立て承認取り消しを無きものとするために起こした訴訟で、国が県に代わって埋め立てを承認する代執行を行うというものです。
仲井真前知事が承認する条件としたのは「沖縄県環境影響評価条例」に基づき、工事を行うにあたって移設工事を監視する第三者委員会である「環境監視委員会」を設置し、条例に違反しないようにするというものですが、その委員会所属の委員長を含む4名の委員が、工事関連業者から寄付や報酬を受けていたこと、そして、この第三者委員会の事務局を工事関連業者が担っていたことが判明し、この承認事態に瑕疵があるとして埋め立て承認の取り消しを国に求めたものですが、沖縄防衛局が国交省に行政不服審査を申し出るという、法の趣旨とは全くかけ離れた国が国に行政不服審査を申し入れる前代未聞の暴挙に出、石井国交相はこれを認めるという法治国家として全くお粗末な判断を下しただけで無く、それに従わない沖縄県・翁長知事を訴えるというなりふり構わない行動に出ました。
その訴状には「日米両国の信頼関係に亀裂が入り、外交・防衛に計り知れない不利益が生じる」としています。
国の判断に従わない県は徹底的に潰してやると、その面子をかけた戦いを実行に移しました。
この判断も安保法制同様、平和と福祉を党是とした公明党の真意を疑わざるを得ません。
私は、無論、沖縄県の言い分に賛同し、国の強引なやり方を非難していますが、根本的な解決策に目を向けていない事に対する自責の念にかられています。
それは、沖縄に集中している基地を、私たちの地元、北海道に誘致すると言う覚悟があるのか。
そして、日本にこれほどの基地を置く日米安保条約の改定や、何より日米地位協定の見直しが根本であるにも関わらず、そのことにどれほどの取り組みをしてきたのか。
沖縄基地反対とは、そういう事を語らなければ沖縄の県民に響いてこないということだろうと思います。
沖縄以外にも米軍基地はありますが、沖縄の負担を軽減すると言うことは先の二つのことにどのような解決策を持ち得るのかと言うことを、自ら問わなければならないということではないでしょうか。