外交に対する認識の甘さ
- 2016年12月10日
日本が、プーチン大統領の来日の際に「秋田犬」を贈呈しようと企画しましたが、打診していたロシア側に、あっさり断られてしまいました。
何の言う浅知恵なのでしょうか。
相手の機嫌を取るかのようなプレゼント、先般はトランプ次期大統領との面会に、ゴルフ好きとの情報から50万円もする「ホンマ・ブランド」のゴルフクラブをプレゼントし、「朝貢外交」と非難されたばかりですが、今回は犬好きのプーチン大統領に血統書付きの秋田犬をプレゼントしてご機嫌を伺うという見え見えの仕掛けに、プーチン大統領も日本外交の底の浅さを見たのでしょう。
外交はまさしく国の威信を懸けた真剣勝負の場です。
首脳同士の人間的つながりなどは表面的なものであり、そこには日本的な「まあまあなあなあ」の馴れ合いなど入り込む隙間もありません。
過日、ペルーで行なわれたAPECでの日ロ首脳会談ではプーチン大統領が厳しい態度で臨み、帰国後、安倍晋三は笑顔もなく暗い顔で「 大きな一歩を進めることは簡単なことではない」とすっかりトーンダウンし、北方4島どころか、2島返還への道筋も段々怪しくなってきました。
安倍晋三の外交はことごとく裏目となり、岸田外務大臣の手腕を疑わざるを得ないだけではなく、外務官僚の交渉能力、情報収集能力も底が見えてきたようで国民とすれば寂しい限りです。
そんな状況であるのも関わらず、高橋はるみ知事は北海道新聞のインタビューに対し「色丹島をリゾートアイランドとして開発したい」などとノー天気なことを言ってしまいました。この言葉に、なぜか稲田朋美のような軽さを感じてしまいました。
北方領土に臨むリーダーが、中央も地方もこんなもんだとすれば、本当に情けなくなってしまいます。