外国人労働に国の関与を
- 2018年12月04日
昨日も不法残留外国人の問題について記載させていただきましたが、今日の新聞では、技能実習生だけでは無く、専門技術・知識を有する別枠の外国人の在留資格である「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の資格をかたって入国したベトナム人が逮捕されましたが、この事案では暴力団が関与し、ピンハネした資金を暴力団の資金としていたことが明らかになりました。
また、昨日の木古内で逮捕された中国人は偽造された在留カードを所持、観光ビザで上陸した後にこの在留カードを提示して建設現場で働いていました。
共通するのは、ブローカーが介在して多額の仲介料を搾取、あらゆる裏の手を使って人手不足の業者に斡旋、給料をピンハネして低賃金で苛酷な労働をさせる、それに耐えきれず失踪する、見つかると逮捕され強制退去を強いられる。
さらに、シャープでは約3,000人もの外国人労働者の雇い止めにするということが起こりました。
働きに来た外国人労働者の多くは、ブローカーの仲介により同じ道を歩む事になりますが、一人一人は日本で仕事をしたい一心で来日します。
入管難民法改正では、これらの問題が是正される見込みはありません。
解決には、労働力を提供する国と受け入れる国がきちんと関与する事以外に無いと思います。
外国人労働者を提供する国は、ブローカーの介在を禁止し(当然、仲介料は徴収せず)、国策として対応、海外に提供する労働者の資格を決めて、それに該当した希望者を海外に提供し、受け入れ国は、不足している職種に応じた数の労働者を入国させ、自治体の労働担当課が具体的な事業所に推薦するなどのシステムを講じる、キチッと行政が関与しなければ問題は解決しないと思います。
政府は、労働力を提供する国の国民を借り受けるという前提に立つことではないでしょうか。
以前も、「労働力を求めたら人間が来た」と記載しましたが、まさしく来るのは仕事を求める人間です。
日本の評判が悪くなり、外国人労働者が来なくなれば、結果的に困るのは日本政府だけでは無く、人手不足の業者と、介護などを頼る国民ということになってしまいます。