大国の権力者たち
- 2020年06月06日
大国の権力者たちの発言や行動が、おかしくなってきているような気がします。
大国と言えば、米国、中国、ロシアなどでしょうか。
まず、プーチン大統領はコロナ対策が思うようにいかず、感染者数が5月13日時点で24万人を優に超えているにも関わらず、国全体の一斉休業などの措置を段階的に緩和してしまい、それが時期尚早だったことから、その後も感染者数が増え続け拡大を抑えられないでいます。
この間、本来であれば4月22日に予定されていた憲法改正のための国民投票が無期限に延期されてしまいました。
プーチン大統領は、この憲法改正で現在4期目(2024年任期)の任期をさらに2期12年延長し、2048年まで大統領としての地位を維持しようと画策し、実に48年間もの長期にわたる権力の座を我が物にしようとしていましたが、コロナの対応で投票が3密になること、最近のプーチン大統領への支持が下降気味になっていることなどから、国民投票の投票率が低迷することを避けたいがための延期と言われています。
もう一つは、早くから準備していた第二次世界大戦におけるナチスドイツからの「戦勝記念日(勝利の日)」で、5月9日は75周年ということもあり、世界各国の首脳も招待しクレムリンの赤の広場で大々的な軍事パレードを行う予定で、プーチン大統領にとっては久々の国際的な晴れ舞台でしたが、当日は規模縮小、改めて実施されるようです。
二つがコロナのために延期せざるを得ず、一方、コロナ対策における国民の評価は46%が対策を評価、48%が不満を表明しています。
これはロシア国民がプーチン大統領への鬱憤がそろそろ限界に来ている事を表していますし、北オセチアでは非公認のデモが行われ、それらが各地で発生する可能性を秘めています。
米国は、トランプ大統領が自国で起きた人種差別・人権差別を増長するかのような発言を続け、米国軍隊の出動も辞さないと表明しつつ、中国に対して、ウイグル自治区での弾圧、人権侵害に関わった責任者に制裁を課すことを求める「ウイグル人権法案」を米国上院で可決し、トランプ大統領がこれに署名するようです。
さらに、1国2制度の香港に対し「国家安全法」によって強引に中国の制度を導入しようとしている習近平国家主席に対し、人権を守るべきだと攻撃しています。
トランプ大統領は、自国での人権無視と他国の人権擁護という矛盾ある発言をおこなっていることが理解できていないようです。そして、11月が権力維持につながる選挙です。
そして中国の習近平国家主席です。
既に世界のGDP第1位としての地位を固め、アジア、アフリカなどの後進国へ資金を投入して世界経済さらには覇権まで手に入れようとしています。
米国のトランプ大統領が体たらくなことをいいことに、今ややりたい放題という感がしています。
世界秩序を無視して覇権のみを求める。その行き着く先は、中国流の社会主義建設なのでしょうか、そして、この方も自らの権力維持を最大限の目標としているようです。